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目薬の正しいさし方…点眼後にまばたきはしない【クスリ社会を正しく暮らす】

日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年6月12日 9時26分

目薬の正しいさし方…点眼後にまばたきはしない【クスリ社会を正しく暮らす】

目薬をさした後は目を閉じたまま安静に

【クスリ社会を正しく暮らす】

 先日、ヘルパーさんから「点眼薬(目薬)」をさす順序について質問がありました。複数の点眼薬を使う場合、点眼の間隔を5分以上空けていれば配合変化などの影響は少ないとされていますが、それでも後から点眼された液によって前の点眼薬が洗い流される可能性があるため、原則としてより効果を期待する点眼薬を後にさします。

 また、水に溶けにくく吸収されにくい懸濁性点眼薬、油性点眼薬、点眼後ゲル化する点眼薬は、後に用いるほうがよいとされています。一般的には、水溶性点眼薬↓懸濁性点眼薬↓ゲル化点眼薬↓眼軟膏及び油性点眼薬(水溶性点眼薬をはじいてしまう)の順序で点眼します。点眼間隔は一般的には5分以上とされているのですが、一部の点眼薬は10分以上とされているものもあるため、薬剤師に確認しておくとよいでしょう。

 ところで、目薬の成分を十分に行き渡らせるために「点眼後にまばたきしたほうがよい」といった意見を聞いたことがあるのですが、これは間違いです。点眼直後にまばたきを繰り返すと、目薬の成分が涙と一緒に鼻に流れていってしまうため、点眼薬の効果が弱くなる可能性があるのです。点眼後に口の中で苦味を感じるケースがあるのもこのためです。さした後は目を閉じたまま少し安静にするのがよいでしょう。

 また、十分な量を点眼しようとして何滴もさしている方もいらっしゃいますが、じつは多くの場合、1回の点眼量は1滴で十分なのです。通常の点眼瓶の1滴量は約30~50マイクロリットル(0.03~0.05ミリリットル)で、そのうち下まぶたに入るのは約20マイクロリットル(0.02ミリリットル)です。そのため、1滴以上さしても薬が目からあふれてしまうだけで、効果は変わらないのです。

 日頃、なにげなく使っている点眼薬に関しても多くの情報があります。少しでも疑問があれば、かかりつけの薬剤師に気軽に相談してください。

(荒川隆之/薬剤師)

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