リハビリ医にとって絶対に欠かせない能力はなにか?【正解のリハビリ、最善の介護】
日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年6月12日 9時26分
■くも膜下出血の治療後はてんかんが起こりやすい
②脳出血の再発予防は血圧管理が重要です。降圧剤を使って120/80以下にコントロールします。また、体重が増加すると、血圧も上昇します。このため、体重は<身長-100>を目安に管理するのが基本です。
高血圧性脳出血以外の場合は、脳腫瘍、脳動静脈奇形、モヤモヤ病といった原因が考えられるので、必ず脳神経外科の専門医との連携が必要です。
③くも膜下出血の再発予防は、脳動脈瘤ができないようにするために、これも血圧管理が重要です。脳出血のケースと同じく、降圧剤で120/80以下にコントロールします。くも膜下出血の治療後は、脳動脈瘤の再発のほかにも、てんかん、水頭症が発生しやすい病態になります。とりわけ、くも膜下出血の治療後1~3年はてんかん発作が起こりやすいので注意が必要です。けいれん発作が2回生じると、「てんかん」という病名が付き、抗てんかん薬の内服が必要になります。脳神経外科医は、くも膜下出血の手術後にはてんかん発生の予防のために抗てんかん薬の使用を開始することが多くあります。
このほか、水頭症が発生した時は手術治療が必要になります。
「脳挫傷」の再発予防は、転倒しないための体づくりと、外傷への注意力が重要です。また、脳挫傷の治療後もてんかん発作が起こりやすいので、必要時は抗てんかん剤の内服が必要です。「脊髄損傷」も交通事故や転倒・転落により生じるので、再発予防は転倒しない体づくりと外傷への注意力が重要になります。
「急性脳症」は飲酒や薬物などが過剰にならないこと、規則正しいバランスの取れた食生活をすることが大切です。「四肢切断」の原因は、かつては事故がほとんどでしたが、現在の高齢化社会では動脈閉塞による壊死が大きな原因になっています。ですから、脳梗塞と同様に、高血圧、糖尿病、高脂血症の管理が重要になります。
次回は「運動器疾患」と「廃用症候群」での再発予防策についてお話しします。
(酒向正春/ねりま健育会病院院長)
-
- 1
- 2
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
56歳早すぎる…声優・松野太紀さんの命を奪った「右大脳出血」とは 「高血圧」が大きな要因
スポニチアネックス / 2024年6月27日 19時57分
-
「3大疾病」と「7大疾病」の対象になるのはどんな病気?50代が検討するときのポイント
オールアバウト / 2024年6月25日 19時30分
-
運動器疾患と廃用症候群を予防するためにはどんな対策が必要なのか【正解のリハビリ、最善の介護】
日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年6月19日 9時26分
-
佐藤弘道 脊髄梗塞で活動休止 脳神経外科医「血管の内側にコレステロールがつくなどして…」
スポニチアネックス / 2024年6月14日 5時8分
-
【イベントレポート】父の日記念イベント「血管年齢を知り動脈硬化を防ぐ」開催
PR TIMES / 2024年6月12日 18時45分
ランキング
-
1エナドリを「1日1リットル」飲んだ私に起きた異変 「心臓を針で一突きすれば、身体全体が破裂する…」
東洋経済オンライン / 2024年6月27日 13時0分
-
2【海外発!Breaking News】ランニングマシン使用中の女性、開いていた3階窓から転落死(インドネシア)<動画あり>
TechinsightJapan / 2024年6月27日 9時28分
-
3梅雨のだるさ…不調の原因は首にあり「やる気が出ない」が6割、「対処法わからず」5割
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年6月27日 9時26分
-
4道路にある「謎のカメラ」一体何してる? ピカッと光る「オービス“そっくり”」だけど…何が違う? 両者の見分け方とは
くるまのニュース / 2024年6月27日 11時30分
-
5コバエ駆除は「ハエの種類によって対策を変える」必要アリ!プロに聞いた方法とは?
女子SPA! / 2024年6月27日 8時46分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください