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過敏性腸症候群でもう悩まない(1)下痢や便秘を繰り返し不安障害を併発しやすい

日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年6月18日 9時26分

過敏性腸症候群でもう悩まない(1)下痢や便秘を繰り返し不安障害を併発しやすい

生活環境が変わった時は要注意(C)日刊ゲンダイ

 重要な会議の前になると、決まってお腹がゴロゴロしてトイレから出られない……。日本人の10~20%が罹患している「過敏性腸症候群(IBS)」で悩みを抱える人は少なくない。急な便意や重度の便秘の症状で日常生活に支障を来す。「おりたメンタルクリニック」院長の織田宗太郎氏に聞いた。

  ◇  ◇  ◇

「IBSとは、腸に異常がないのに慢性的に腹痛や下痢、便秘の症状に悩まされる病気です。4つのタイプがあり、1日に何度も腹痛が生じたりお腹を下す『下痢型』、長期間にわたって便秘が続いたり、排便したとしてもウサギの糞のような硬くコロコロした便が見られる『便秘型』、下痢と便秘を繰り返す『混合型』、腹部膨張感やオナラなどほかの3つの型に当てはまらない症状が現れる『分類不能型』に分類されます。患者さんは20~40代に多く、半数以上は下痢型と診断されています」

 IBSを発症する明確な原因は明らかになっていない。ただ、近年の研究では、ストレスが腸内の神経伝達物質セロトニンを過剰に分泌させ、腸の動きを過敏にさせると分かってきた。入社や転職など環境が変化して不安やストレスを感じやすい4月は、患者数が増えやすいという。感染性胃腸炎で激しい腹痛や下痢を経験し、再感染を過度に恐れてIBSを発症するケースも少なくない。ほかにも自律神経の不調や食生活の乱れも発症のリスクにつながるという。

「真面目で仕事熱心であったり、他人からの評価が気になって何か問題が生じても誰かに相談できないなど、ストレスを一人でため込みやすい人に発症しやすい傾向があります。また、仕事や日常生活などあらゆる出来事に対して過度に不安を感じる『不安障害』は、IBSと同様に環境的なストレスや不安が発症のトリガーになるため、両者を併発しているケースもよく見られます」

 IBSの治療は、服薬治療が基本となる。消化器内科や心療内科で処方される薬の種類に違いはないが、ストレスや不安など発症の原因そのものに対して治療を望む場合にはメンタルクリニックの受診が好ましいという。

 次回は、IBSの具体的な治療の流れについて紹介する。 (つづく)

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