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重い物を持ち上げたら、太ももから足の指先までしびれが走った【ひどい腰痛も8割治る】

日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年6月19日 9時26分

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ブロック注射は自然治癒力をサポートする治療法(C)iStock

【ひどい腰痛も8割治る】#20

 その患者さんは足から臀部と腰にかけての痛みとしびれを訴え、来院した55歳の男性の方でした。

 20代半ばから30代にかけラグビーをされていたためか、当時から首の痛みと、軽いしびれを抱えておられる上に、仕事柄、日常的に重い物を持つ機会が多かったということでした。それが8年前にいつものように重い物を持ち上げたとき、突然両側の太ももから足の指先にかけいつもと違う鈍い痛みとしびれが走ったといいます。

 そのうち歩くだけで足の裏がしびれ出したため、近くの整形外科を受診。脊柱管狭窄症と診断され、圧迫を受けている脊柱管を広げる椎弓切除術を実施したとのこと。徐々に痛みがなくなったものの、左下肢だけにしびれが残ったため、今度はしびれ専門の脳神経外科を受診。そこでは保存的治療のみにとどまり、いまは半年に1回ブロック注射をしながら、鈍い腰痛としびれを抱える毎日ということでした。

 ブロック注射は患部に直接麻酔薬を注入するもので、いろいろな目的がありますが、患部の筋肉をほぐし、血流を改善させ傷んだ神経や筋肉を効果的に回復させることも期待できる自然治癒力をサポートする治療法です。

「重い物はなるべく持たないようにしているけど、テニスをやっているときとか楽しいときはしびれを感じないんです」

 快活に日々の生活を送られているだけに、治りたいとの思いがより強く、治療への取り組みも積極的なのが印象的でした。

 MRI診断では椎間板変性が4カ所で見られたため、注射の針により特殊なジェルを椎間板に注入するセルゲル法を4カ所のうち3カ所に実施しました。1カ所は狭小化しすでに椎間板がつぶれているため、そのままとしました。

 術後1カ月あたりではまだ、突然の痛みがあるなど改善の進み具合は遅々としたものでしたが、それでも確実に良くなっている実感を持たれているご様子。それが3カ月にもなると、その痛みも和らぎ筋肉痛のようなものへと変わっていき、1年後にはそんな腰痛と両腿と膝のしびれはあるものの随分と改善され、以前よりも確実にADL(日常生活動作)は良好となりました。椎間板以外の原因についての可能性をお伝えしつつ、リハビリと入浴後のストレッチや、筋肉の血流を促す効果も期待できることから貧乏ゆすりもお勧めしたのでした。

 そして今後は、頚椎への治療も希望されているとのことで、私たちもあらゆる可能性を探りながら、治療に取り組んでいきたいと思います。

(ILC国際腰痛クリニック東京・箕輪忠明院長)

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