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過敏性腸症候群でもう悩まない(4)20代女性は食生活の見直しで職場復帰できた

日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年6月21日 9時26分

過敏性腸症候群でもう悩まない(4)20代女性は食生活の見直しで職場復帰できた

有酸素運動など生活習慣の改善で症状が軽減

 お腹の不調に悩まされる「過敏性腸症候群(IBS)」で不登校や退職に至るケースは少なくない。薬に頼らなくても、生活習慣の改善で下痢の症状が軽減し、職場復帰したケースを紹介する。

 都内に住む20代前半の女性は、転職を機に関西の実家を離れ昨年4月に上京。慣れない土地での生活に加え、新しい職場に対する緊張や不安で、入社前から激しい腹痛と下痢の症状に悩まされていた。入社から1カ月が過ぎた頃、通勤電車で突然便意に襲われ、下車してはトイレに駆け込むようになり、3日連続で会社に遅刻。その後、「電車に乗ったら漏らしてしまうのでは」との不安から出社できなくなり、心配した上司に促され消化器内科を受診。下痢型のIBSと診断されたが、内服薬での治療は避けたいと心療内科での治療を選択した。

 女性は節約のために1日1食なうえ、ほぼ毎日インスタント食品で済ませていたことから消化が悪い状態になっていた。まずはタンパク質や食物繊維を多く含む食事を意識したメニューを1日3回から4回に分けて摂取し、一度に摂取する量を減らす「食事療法」を開始。並行して身体機能の維持や自律神経の乱れを正す軽めの有酸素運動(ウオーキング)を週に3回、1日20分続けたところ、徐々に腹痛や下痢の症状が軽減された。休職から3カ月経った8月に職場復帰に至り、同時に心療内科での治療も終了した。

 IBSの治療に携わる「おりたメンタルクリニック」院長の織田宗太郎氏はこう言う。

「IBSは、生活環境が大きく変化する春先に発症しやすい。治療は一般的に薬物療法が基本ですが、薬はできるだけ避けたいとおっしゃられる方も少なくありません。生活習慣の見直しをしっかりと行うだけでも症状が改善される場合もあるので、体質的に薬物療法が受けられない、薬を飲んでも効果が出ないからと諦めず、根気強くご自身の体と向き合うことが完治への一歩なのです」

 さらに、今の時季に注意したいのがクーラーの直風だ。当たり続けるとお腹が冷えて、下痢を引き起こしやすい。近年は薄手でファッションの妨げにならない腹巻きも販売されている。

「腹部を覆うと冷えを回避できるだけでなく、安心感を得て症状の緩和が期待できます。男性など、人目が気になってブランケットを使用しづらいという方であれば、腹巻きを試してみるといいでしょう」(織田氏) (おわり)

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