大谷がケンカ吹っ掛けた球審は「退場記録保持者」…高圧的で悪名高いだけに心配な“報復ジャッジ”
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年5月17日 8時15分
大谷翔平(C)共同通信社
ドジャース・大谷翔平(29)が日本時間16日のジャイアンツ戦で4打数2安打。3戦連続マルチで打率.364とし、12本塁打と合わせて2部門でリーグトップをキープしたが、今季初の2度の見逃し三振を喫した。
大谷は三回の第2打席、九回の第5打席とも自信を持って見送った球を「ストライク」とコールされ、ハンター・ウェンデルステッド球審(52)に右手を振りながら「低い」「外れている」とアピール。憮然とした表情でベンチに引き上げる際には球審から激しい口調で反論されるシーンもあった。
試合後のロバーツ監督は2つの見逃し三振について「両打席とも、どちらに判定されてもおかしくはなかった」と球審の判定を擁護したが、大谷は厄介な相手にケンカを吹っ掛けてしまった。
■父親はワールドシリーズを5度裁く
ハンター氏は、32年間に渡ってメジャーの審判を務め、ワールドシリーズを5度裁いたハリー氏(故人)を父に持つサラブレッド。ハリー氏は引退後、審判学校を運営し、多くのアンパイヤを輩出した。父親の気質を受け継いだのか、ハンター氏は審判の威厳を重視して選手、監督に対して高圧的な態度で接することで知られる。ツインズやタイガースを指揮し、抗議が多かったロン・ガーデンハイヤー元監督にレギュラーシーズン、ポストシーズン含めて計5度の退場処分を下した過去がある。同じ審判から5度も退場を宣告されたのは、メジャー最多記録だという。
ベンチの野次に対しても過敏に反応し、今年4月のヤンキース戦ではスタンドのファンによる野次をアーロン・ブーン監督が発したと決めつけ、退場を告げて話題になった。まさに審判の権威を傘に着るタイプで、ブーン監督の件に関しては「客は選手のプレーを見に来ているので、退場させるわけにはいかない。ベンチのことは監督が責任を取るべきだ」と強引な持論を展開した。
ガーデンハイヤー元監督がそうだったように、大谷も今後はハンター審判ににらまれ、投打とも不利な判定を下されかねないのだ。
大谷は過去にもアンパイヤを敵に回して痛い目にあっている。リアル二刀流1年目だった21年4月のレンジャーズ戦で球審を務めたジョーダン・ベーカー審判の不可解な判定で2つの見逃し三振を喫した。この時も明らかに不服そうな表情を審判に向けたため、心証を害したのだろう。約1か月後のインディアンズ(現ガーディアンズ)戦の球審だったベーカー審判から再び厳しく判定され、レンジャーズ戦同様、2つの見逃し三振を喫した。
大谷は今後、ハンター審判の報復に見舞われることになりそうだ。
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