カブス今永 打ち込まれた経験がプラスに働く理由…10戦目で7失点初黒星、防御率2位転落もなんの
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年5月31日 8時37分
今永昇太(C)ロイター/USA TODAY Sports
メジャーデビュー以来、好投を続けてきたカブス・今永昇太(30)に土が付いた。
日本時間30日のブルワーズ戦で4回3分の1を2被弾含む8安打7失点の大乱調。10試合目にして初黒星(5勝)を喫した。
メジャーで唯一、0点台(0.84)だった防御率は1.86となり、リーグ2位に陥落。首脳陣の配慮から中10日と休養十分で臨みながら、期待に応えられなかった。
試合後のクレイグ・カウンセル監督は「歴史的なピッチングは終わってしまったが、彼は次に何をすべきかをわかっている。次に向けて調整し、しっかりと改善するはずだ」と、左腕への信頼を口にした。
多くのアナリストや米メディアが指摘する通り、渡米1年目の快進撃の要因はスピン量がメジャー平均の2200回転を大きく上回る2400回転台という直球の質の高さ。それだけではなく、今永が初めて経験するメジャーの環境にすんなりと順応したのは、適応力の高さより事前の準備が抜かりなかったからだ。
今永に近い関係者によれば、メジャー移籍に備えてボールやマウンドへの適応を心がけるのはもちろん、数年前からテレビのメジャー中継や動画で強打者の特徴やメジャーの配球、ストライクゾーンの違いなどの研究に励んできた。
今春のオープン戦で4試合に登板して2本塁打、9失点で防御率5.68と打ち込まれたのは、初めて対戦するメジャーの打者を相手に自分の投球を試したというよりも、相手の得意な球種やコースにあえて投げることで、自身が蓄えたデータを確認したのだという。
初黒星を喫した今永は「もっと点を取られる試合があるかもしれないし、もっと精神的、身体的に苦しい試合が待っていると思うので、今日の反省を生かして臨みたい」と前向きに話した。
同地区のライバル球団に打ち込まれた失敗を機に今永の「準備力」にさらに磨きがかかりそうだ。
◇ ◇ ◇
そんな今永は23日米トーク番組『Pat McAfee Show』に出演した際「今の投球が通用しなくなった時に、こういう風にやりたいなという球種はあります」と話していた。いったいどんな球種なのか。
●関連記事【もっと読む】今永の“隠しオプション” 投球の大半占める直球&スプリットに次ぐ“新球種” ではそれらについて詳しく報じている。
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