1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

豊田章男トヨタ会長の取締役再任案に米助言会社2社が「NO」…6.18株主総会に注目集まる

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年5月31日 9時26分

写真

トヨタグループ一連の不祥事の責任を問われる(トヨタ自動車の豊田章男会長)/(C)日刊ゲンダイ

 トヨタ自動車の定時株主総会(来月18日)を前に、米国の議決権行使助言会社2社が揃って、豊田章男会長(68=写真)の取締役選任議案に「反対」を推奨していることが分かった。

 2社は「インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)」と「グラスルイス」。ISSは、トヨタグループのダイハツ工業や日野自動車、豊田自動織機の不正問題を挙げ、「グループ内の相次ぐ認証不正は長年トヨタの経営トップを務めてきた豊田会長に最終的な責任があると考えられる」と指摘。「取締役候補者の顔ぶれやトヨタが発表した不正対策から判断すると、企業文化を変えるとするトヨタの主張とは逆に、実際はそれを維持しようとする傾向が疑われる」ことを反対理由に挙げていると、ブルームバーグが報じている。

 グラスルイスは「取締役会が十分に独立性を保っていない」との見方を示し、豊田会長だけでなく、早川茂副会長の再任案にも「その他のガバナンス(企業統治)上の問題」を理由に反対を呼び掛けた。

 トヨタの昨年の株主総会では、グラスルイスが豊田氏の選任に反対を推奨したほか、米公的年金基金が選任に反対票を投じた。結果、豊田氏への賛成率は84.57%。前年の95.58%から低下した。

 今年はISSも反対に加わった形。ISSは海外の機関投資家を中心に一定の影響力があるという。実際、キヤノンの昨年の株主総会で、ISSが御手洗富士夫会長兼社長CEOの取締役再任に反対を推奨。御手洗氏への賛成率が50.59%と、再任に必要な過半数ギリギリになったことで経済界に衝撃が走った。キヤノンの取締役選任案が5人全員男性だったことが、ISSの「反対推奨」理由とみられ、その後、キヤノンは女性の社外取締役候補を発表。今年3月の総会で選任された。

「豊田章男会長については、残念ながら、助言会社の指摘が的を射ている。個人株主がどう判断するか。反対票がどのくらいの比率になるのか注目されます。最近は安定株主も穏当なアクティビストに変わっていて、企業を良くするためにはモノを言う姿勢に変わってきています」(金融ジャーナリスト・森岡英樹氏)

 トヨタの2024年3月期決算は、営業利益が前期比96%増の5兆3529億円だった。日本企業初の5兆円突破でウハウハなのに、豊田会長は心中穏やかではないだろう。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください