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菅義偉前首相の「官房機密費支出」は業務上横領では? 市民団体が告発状準備

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年5月31日 9時26分

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どうする?(C)日刊ゲンダイ

「先日の日中韓サミット(首脳会談)をはじめ内外の諸課題について意見交換した」

 30日、衆院議員会館にある菅義偉前首相(75)の事務所を訪れ、約20分間の会談を終えた後、報道陣にこう語った岸田文雄首相(66)。だが、この発言を額面通り受け取る政界関係者は皆無だろう。前総理とはいえ、現職総理がわざわざ議員会館に出向くのは異例。単なる「意見交換」なら首相官邸に菅氏を呼べばいいからだ。

 おそらく「諸課題」とは、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受け、現在、与野党間で議論が続いている政治資金規正法の改正案に対する対応だろう。岸田首相は改正案を巡って依然として「溝」がある公明党の関係や、「落としどころ」について菅氏に知恵を拝借しに行ったのだろうが、その菅氏も内心穏やかではないのではないか。31日にも、自身に対する告発状が東京地検に提出されるかもしれないからだ。

 菅氏に対する告発状を準備しているのは、2月に自民党の安倍派(清和政策研究会)の幹部ら10人について「政治資金パーティーで得た売上金(収入)を正当な理由もなく申告しなかった所得税法違反(脱税)の疑いがある」として、所得税法違反(脱税)容疑で告発状を提出した、市民有志でつくる「自民党ウラガネ・ 脱税を許さない会」(藤田高景代表)。

■政党の選挙運動のために支出することは機密費の趣旨目的に完全に違反すると主張

 告発状などによると、2019年7月の参院選で広島選挙区から出馬した河井案里氏(50=公選法違反で有罪確定)の選挙事務所に約1.5億円の資金が振込まれた際、 そのうちの500万円について、菅氏が内閣官房報償費(官房機密費)から支出していた可能性を指摘。官房機密費は「政府が保管し支出する公金」であり、「政党の選挙運動のために支出することは、もとより機密費の趣旨目的に完全に違背(違反)している」と主張。支出権限を持つ官房長官が「業務上横領の罪に問議されるべきことは当然のこと」としている。

 2019年の参院選広島選挙区を舞台にした大規模買収事件を巡っては、地元の中国新聞が、主犯の河井克行元法相(61)=仮釈放中=に当時の安倍政権幹部が現金を提供していた疑いを示すメモの存在を報じていた。

 そこには「+(プラス)現金6700」「総理2800 すがっち500 幹事長3300 甘利100」とあり、総理は故・安倍晋三首相、すがっちは菅氏、幹事長は二階俊博氏(85)、甘利は甘利明氏(74)を示し、数字は金額で万円単位を表しているとされている。

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