映画評論家・北島純氏が新入社員諸君に贈る 「6月病」に打ち克つための映画ベスト3
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年6月1日 9時26分
■ラストのカタルシスに酔う
最後が「マッドマックス怒りのデス・ロード」(15年、ジョージ・ミラー監督)。文明崩壊後の近未来、元警官のマックス(トム・ハーディ)は水源を支配する砦の独裁者イモータン・ジョーに拘束されるも、独裁から逃れようとする大隊長フュリオサ(シャーリーズ・セロン)を助けることに。しかし向かった目的地は荒れ果てていた。逃げ回っていてもキリがないと思い知った一行は、独裁者を倒すべく砦に戻ることを決意する。逃避行と反転攻勢は疾風怒濤そのもの。「地球温暖化なんてクソ食らえ」と言わんばかりにV8ガソリン車が爆走するさまは、スペクタクルに満ちている。救済のアテもない逃避より、絶対に諦めない気持ちで突き進めば活路は開ける。ラストのカタルシスは実に清々しい。
5月31日には前日譚を描く「マッドマックス:フュリオサ」が公開された。ランチョーやフュリオサの勇気をもって仲間と歩めば6月病もブッ飛ばせる(かも)。
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