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アーティスティックスイミングは「ルール変更」で勢力図が激変! 全出場国がメダル射程圏内の“怖さ”【パリ五輪メダル有力競技 ココが見どころ】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年6月4日 11時20分

 各国の序列がなくなったことで、情勢は大きく変化している。武田氏が話を引き取る。

「5月頭にパリで行われたプレ大会(W杯)が象徴的です。五輪参加チームがすべて揃っていたわけではありませんが、これまで目立った成績を出していなかったメキシコがチームのAR、英国はデュエットのTRで優勝しました。すべての国がパリ大会でメダルを取れる可能性がある。しかも、今大会から予選が撤廃されたから、本当に何が起こるか分からない。どのくらいの難易度で本番を迎えるべきか、各国で極限までの心理戦、試行錯誤が繰り広げられている状況なのです。本番まで3カ月を切った今もなお、デュエットのメンバーは固定されていないのもそのためです」

 ぶっつけ本番での一発勝負――。そんな中、日本にとって好条件に働くことがある。チームのTR、FR、ARという演技の順番は追い風になりそうだ。

「日本が最も得意とするTRから始まるのは幸運と言えます。ここで勢いに乗れたら心に余裕ができる。そのままミスなくFRを終えたら高順位につけているはずです。最後のARは新曲でまだ試合の場で泳ぎ慣れていないので、TR・FRの良い波に乗ったままミスなく終われば、メダルは堅い。実力で上を行く中国が日本のTRの結果に焦ってミスをするようなら、史上初の金メダルが見えてきます。メダルの条件はとにかくミスをしないこと。デュエットにも同様のことが言えます」(三井氏)

 AS界はまさに戦国時代。下克上も起こりうる。手に汗握る試合展開が予想される。(【後編】に続く)

  ◇  ◇  ◇

◆武田美保 1976年9月13日、京都府生まれ。96年アトランタ、2000年シドニー、04年アテネの3つのオリンピックのチームとデュエットで銀・銅合わせて5つのメダルを獲得。

◆三井梨紗子 1993年9月23日、東京都生まれ。2012年ロンドン大会から連続出場した16年リオデジャネイロ大会のチーム、デュエットで銅メダル獲得。

◆箱山愛香 1991年7月27日、長野県生まれ。2012年ロンドン大会から連続出場した16年リオ大会のチームで銅メダル獲得。

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