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笹生優花が精神力でもぎ取った全米女子オープンV2 勝因は「いつもと別人だったメンタル」(羽川豊)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年6月5日 9時26分

笹生優花が精神力でもぎ取った全米女子オープンV2 勝因は「いつもと別人だったメンタル」(羽川豊)

グリーンでの集中力が違った(C)ロイター/USA TODAY Sports

【羽川豊の視点 Weekly Watch】

「これは手を焼くな……」

 笹生優花と渋野日向子のワンツーフィニッシュで幕を閉じた今年の全米女子オープン。初日にコースを見たとき、即座にそう思ったものです。アップダウンが激しく、フェアウエーと硬いグリーンは傾斜も強い。ピンに向かって打ったナイスショットがグリーン奥のラフまで転がってしまう。キーホールとなった12番パー3は果敢にピンを攻めれば、グリーンに乗ったボールも手前のクリークへ吸い込まれる。世界最強のN・コルダでも3度もクリークに落とし、最終日はM・リーのボールが水の中へ沈み、優勝争いから脱落しました。

 2021年の今大会を19歳で制した笹生は飛距離は出るし、アイアンの精度も高い。アプローチも多彩でいくつ勝ち星を重ねるかと期待したが、この3年間はまさかの未勝利。勝つチャンスがありながら、ひとつのミスから崩れるシーンを何度も見てきました。

 今回も6番パー3で4パットのダブルボギー。「またか……」という思いがよぎり、「ここは耐え時だぞ」と思わず口にしたほどです。

 その後はいつになくグリーン上で集中力を発揮。バック9の4バーディーにつなげました。安定感のある世界ランキングの上位陣が軒並みスコアを崩す中、精神力でもぎとったビッグタイトルといえます。笹生はこれで一皮むけるのではないでしょうか。

 それは、苦戦続きだった渋野も同じです。今大会は以前使っていた少し軟らかいシャフトに交換したそうですが、トップからの切り返しでシャフトのしなりを感じ、一瞬「間」が取れたはずです。
自分がイメージした出球が打てているように見えました。スイング中に「間」ができると狙えるゴルフができるようになる。

 渋野はショットでバーディーを取るタイプです。4日間17バーディーは優勝した笹生(16個)より上で全選手中トップ。長いパーパットもよく沈め、大舞台でいきなりの好成績でしたが、復調のきっかけはつかんだはずです。ショットのタイミングを見直して今回のスイングを「本物」にすれば、優勝をつかむのは遠くないとみています。

(羽川豊/プロゴルファー)

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