「セクシー田中さん」問題で日テレ大苦境…「調査報告書」公表で炎上、出版社が軒並みソッポ
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年6月5日 11時3分
![「セクシー田中さん」問題で日テレ大苦境…「調査報告書」公表で炎上、出版社が軒並みソッポ](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/gendainet/gendainet_1047302_0-small.jpg)
猛バッシングはやみそうにない(C)日刊ゲンダイ
ドラマ「セクシー田中さん」の原作者である芦原妃名子さんが今年1月に亡くなったことを受け、日本テレビの社内特別調査チームが先月31日に公表した調査報告書が、さらなる波紋を呼んでいる。
報告書では、日テレは原作者サイドとの調整不足を認め、改変を巡る経緯について説明しているが、これが猛バッシングにさらされてしまっているのだ。
「SNSを筆頭に芦原さんのファンや有識者、出版関係者、さらには業界関係者から『日テレは当事者意識に欠ける』『一人の人間の死にしっかりと向き合っていない』などという意見が大勢を占めています。一番の原因は、報告書の冒頭にも記されている通り、芦原さんがなぜ、自ら命を絶ったのかということへの原因究明を放棄していることです。多くの識者から『芦原さんの死に対する反省を第一にするべきだった』と指摘されています。一方、芦原さんの対応をおろそかにし、撮影前のシーンを『撮影済みだ』と嘘をついたプロデューサーは何のおとがめも受けていない。むしろ日テレサイドはこのプロデューサーを守り、いまだに現場にいる。今回の騒動はプロデューサーの機能不全に尽きる。クリエーターとしてこのプロデューサーは完全にアウトなんです」(制作関係者)
■4月期ドラマは苦戦
日テレとしては営業的に一番のドル箱である「24時間テレビ」の放送前に何とか火消しを図るべく、この時期に公表したのだろうとこの関係者は言うが、こうした日テレの対応を前に、ドラマ制作の現場で新たな問題が起きているという。
「小学館側が発表した報告書との食い違いも多い中、講談社や集英社など漫画原作権を保有する別の版元も、日テレの制作陣に対しかなり後ろ向きになっているのです」(日テレ関係者)
日テレが焦るのは理由があるという。
「4月期のGP帯で放送中のドラマ『街並み照らすヤツら』『ACMA:GAME(アクマゲーム)』『花咲舞が黙ってない』の3本が軒並みコケているんです。『アクマ』と『花咲舞』は原作がありますが、予想に反して苦戦している。今後、より数字が見込める強力な人気漫画原作を手に入れようとしても、難しくなるでしょう。もともと、日テレのドラマは伝統的に原作頼みがほとんど。オリジナルでヒットしたものは数えるほどしかありません。さらに『セクシー田中さん』の件は脚本家の相沢友子氏ともトラブルに発展し、脚本家のなかでも日テレの制作陣の評判はガタ落ちです。現状、よほどのいい条件を出さないとオリジナル脚本は手に入らない状況ですね」(前出の日テレ関係者)
原作者や脚本家などを大切にしてこなかったツケがここへ来て噴出。日テレのドラマが絶体絶命のピンチを迎えている。
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