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練習試合で大学生に股抜きされて「俺、終わってるな」と引退を決意【流浪のファンタジスタ 松井大輔が激白】#1

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年6月11日 7時0分

 抜群の創造性と卓越したスキルで生き抜いてきた男にとって、年下のアマチュア選手に股を抜かれたのは、許しがたい瞬間だったに違いない。

■カズさんは「俺は認めていない」と

「もともと23年でやめようと考えてましたけど、これはまさに致命傷。ボンバーヘッドの(中沢)佑二君が大学生にヘディングで競り負けるのと一緒ですからね(苦笑)。自分のプライドが許さなかった。YS(CC横浜)のフットサルチームで24年6月まで現役を続けるプランもないわけじゃなかったけど、体をつくり直すだけで3カ月はかかる。(フットサルの)朝の6時からの練習に出るのもしんどく思えて、潔く見切りをつけた方がいいと思ったんです。カズさんには『俺は(引退を)認めてない』と繰り返し言われましたけど、決めた以上はスパッとやめるしかない。自分の意志を貫いたんです」

 妻で女優の加藤ローサさんと2人の息子たちも引退を予想していたのだろう。股抜き事件の直後に「俺はもう……」と伝えた時には、すんなり受け入れてくれた。

「嫁さんはフランス、ブルガリア、ポーランドに一緒に来てくれて、ジュビロ磐田やサイゴンの時は単身赴任も受け入れてくれた。自分がやりたいようにやらせてくれたんで、大変だっただろうし、本当に感謝しています」

 サッカー選手を24年間も続けるには、周囲のサポートも欠かせない。支えてくれた人すべてに深く頭を垂れる彼のサッカー人生で真っ先に思い出されるのは、10年南アW杯初戦で決勝弾をアシストした雄姿である。(つづく)

(取材・構成=元川悦子/サッカージャーナリスト)

▽松井大輔(まつい・だいすけ)1981年5月11日、京都府生まれ。43歳。2000年に鹿児島実業高からJ京都入り。フランスのルマンを皮切りに6カ国.13クラブを渡り歩いた。YSCC横浜ではフットサルチームにも所属してFリーグに出場。「二刀流」をこなした。04年アテネ五輪出場。10年南アフリカW杯ベスト16。24年4月から横浜FC、浦和の育成部門でコーチを務める。

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