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阪神・佐藤輝明の機能不全は岡田監督の“旧時代的アドバイス”が元凶か…名球会会員は“前さばき”の悪循環を指摘

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年6月7日 7時23分

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佐藤輝明(C)共同通信社

 4日に二軍落ちが決まった阪神の大山悠輔(29)は当面の間、二軍でミニキャンプを張ることになった。

 大山の絶不調を招いた根本原因は【前編】で触れた通りだが、苦しんでいるのは大山だけではない。

  ◇  ◇  ◇

 5月中旬から二軍で調整を続けている佐藤輝明(25)も、バットから快音が聞かれない。

 1年目から3年連続20本塁打以上をマークしたものの、プロ4年目の今季は打率.209、3本塁打、17打点。三塁守備でも緩慢プレーが目立った。さすがに岡田監督もサジを投げたのか、いくら二軍で結果を残しても、「二軍の投手やからのう」と、一軍に上げる気はないようだ。

 そんな大砲を「俺なら直せる」と豪語したのが日本ハムの新庄監督だ。阪神との交流戦期間中、報道陣に対し、「1年目のいい状態を思い出したらいいと思う。早くタイミングを取って、ゆったりしたスイングで」などと指摘した。

 ロッテ、西武で通算2081安打をマークした名球会会員の山崎裕之氏は、「新庄監督の言うことはもっともです」とこう続ける。

「早めにタイミングを取って、ゆったり打つのは打撃の基本。佐藤の場合は岡田監督の前さばきで打て、という指導がフィットしていないのかもしれない。そもそも佐藤の最大の課題は内角の速い球に振り遅れること。打つポイント以前に、タイミングが取れていないことが問題です。ただでさえポイントを前に置けばボールの見極めが難しくなるのに、ますますボール球に手を出す悪循環に陥っている印象です」

 さらに山崎氏が続ける。

「今の野球は、前さばきで打つことは難しい。我々、昭和の時代ならまだしも、今はツーシームやカットボールなど、打者の手元で小さく鋭く変化する球が主流。ボールを見極めるためには、できるだけ自分のフトコロまでボールを呼び込まないといけない。各打者はバットの先端をくりぬいたり、バットを軽くしたりして、コンパクトに鋭く振ることで対応している。ポイントを後ろに置く方が時代にフィットしているのは確かです」

 【前編】で大山の不調の原因を看破したコーチ経験のある球団OBもこう指摘する。

「佐藤は打ち方に問題がある。バットを高く構え、振り出す瞬間にヒッチするというか、グリップが下がる。つまり、手でタイミングを取ろうとしているわけですが、その際に力んでしまうので、バットがスムーズに出てこない。これを無意識にやっているとすれば、癖と同じで簡単には修正できません。岡田監督が言うポイントの位置などの技術的なことよりむしろ、相手投手を徹底的に研究し、狙い球を絞った上で打席に臨むなど、アタマとココロを強化した方がいいかもしれません」

 その大山と佐藤輝を欠く阪神は昨5日の楽天戦、1点リードの九回に抑えの岩崎が打たれ、逆転負けを喫した。岡田監督は七回に3投手をつぎ込む必死の継投を見せたものの、球団史上初の交流戦3カード連続の負け越しスタートに。打線の強化は急務だが、両大砲が復活する日は、いつになるのか……。

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