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皇室と週刊誌の“不幸な関係”はどんどん進む…悪いのはどっちなのか?(元木昌彦)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年6月9日 9時26分

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秋篠宮ご一家(代表撮影)

 この国の皇室とメディアは以前から不幸な関係にあるが、それが最近さらに悪化してきているように思う。それを感じさせたのは週刊新潮(5月30日号)の報道だった。

 政府の有識者会議は2022年1月、皇位継承策として「女性皇族が婚姻後も皇室に残る」「旧宮家の男系男子を養子縁組で迎える」の2案を国会に提出した。だが、報告書を受け取った当時の細田博之衆院議長は、保守派への配慮もあってこの議論を避け続けた。

 それが昨年10月に議長が額賀福志郎に代わったとたん、意欲を見せ“前のめり”になったというのである。その理由をさる宮内庁関係者がこう明かしている。

「額賀議長は就任後、上皇ご夫妻に謁見する機会があり、その際に上皇后さまから『(皇位継承に関する議論を)よろしく進めてくださいね』というご趣旨のお声がけを賜っているのです」

 その真偽を確かめようと新潮が額賀に、「上皇后さまのご意向があったと聞きましたが」と尋ねると、「それまでの饒舌がうそのように突然沈黙。しばし静寂ののち、一方的に電話は切れてしまったのだった」(新潮)と報じたのである。

 上皇后が政治に関与したとなれば憲法に抵触する恐れがある由々しき事態である。宮内庁は早速、5月23日に西村泰彦宮内庁長官が定例会見で報道を否定した。

 だが、朝日新聞Digital(5月23日15時49分)によれば、「西村氏は『我々の回答に一切触れていないというのはちょっとアンフェア』とも述べた」という程度らしい。

 危機感がないというより、週刊誌報道なんかまともに相手にするかという底意が、私には感じられる。

 秋篠宮家の次女・佳子さまのお相手報道も過熱してきている。急浮上してきたのが、旧華族の中でも名門といわれる島津家の、佳子さまより1歳年上のメガバンクの男性である。

 4月13日に開かれた島津家の私的会合に、上皇夫妻、秋篠宮夫妻と共に佳子さまも参加したというのが根拠である。ここでも上皇后の意向があると一部週刊誌に報じられている。

 ハイエナのごとき週刊誌は、くだんの男性を追いかけ、待ち伏せして直撃するが、「よくわかりません」と丁寧に答えるだけだ。だが、彼が「当確」となったら凄まじい取材合戦にさらされることは明らかである。宮内庁はどう対処するのだろう。

 やはり秋篠宮家の長男・悠仁さまの大学進学問題もヤマ場である。週刊文春(6月6日号)では筑付高の同級生のA君が、「ひーくん(悠仁さんの愛称=筆者注)が東大の学校推薦に選ばれたとしても、別に驚きません」「学内でも成果をプレゼンし合う発表会がありますが、誰の研究のレベルが高いかというのは聞いていたら分かる。彼の発表のレベルが高いのは皆分かったと思います」と言っている。

 にもかかわらず文春は、トンボの記録を継続するということを6歳で思い立つとは思えない。両親に言われ、秋篠宮家の職員たちが手を貸した「上げ底」ではないか。「一般入試で合格するほどの学力とも伝わってきていません」(秋篠宮家関係者)と、“いいがかり”のような記事作りである。

 国民は皇室情報の多くを新聞、テレビからではなく週刊誌から知るのである。小室眞子さんのケースのように週刊誌が世論を形成していくのだ。今のような皇室(宮内庁)と週刊誌が、お互いを無視か敵対したままの状態は、国民にとって不幸だといわざるを得ない。(文中敬称略)

(元木昌彦/「週刊現代」「フライデー」元編集長)

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