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完封勝利で西武の大型連敗を8でストップ!6月は隅田知一郎の季節

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年6月13日 9時26分

完封勝利で西武の大型連敗を8でストップ!6月は隅田知一郎の季節

隅田知一郎(C)共同通信社

 西武は12日、本拠地のベルーナドームで広島に5-0で勝ち、2日の巨人戦から続いていた連敗を8で止めた。

 9連敗となれば、球団ワーストの13連敗を喫した2015年の7~8月以来だったが、その危機を救ったのが、3年目左腕・隅田知一郎(24)だ。

 序盤は先頭打者に出塁を許したものの、五回に打線が5点を先制すると、隅田もギアを上げ、八回まで散発2安打。九回2死一、二塁のピンチでは、4番の小園を空振り三振に斬って取り、自身2度目の完封勝利で今季4勝目を挙げた。球数は99球。初の「マダックス」を達成した。

 6月は隅田の季節だ。

 9勝10敗だった昨季は2勝1敗で防御率1.69。月別で最もいい成績を残した。

 プロに名前を売ったのもこの時期だ。この日、8強が出そろった全日本大学選手権。隅田は3年前のこの大会で、九州のほぼ無名の投手から急浮上していた。某球団のスカウトがこう振り返る。

「西日本工大(九州地区大学北部)のエースとして大学選手権1回戦の上武大(関甲新学生)戦で14三振を奪い、8回4安打1失点完投。上武大の主砲ブライト(現中日)のソロ1発に沈み0-1で敗れたものの、視察した各球団のスカウト幹部が『1位級じゃない? こんなにいいって聞いてないんだけど』と絶賛の嵐でした」

 その年の秋には広島、巨人、ヤクルト、西武が1位で競合する一番人気の選手に上り詰めた。

 西武の渡辺監督代行は隅田について「序盤は先頭打者を出して苦しんでいたが、その後きっちり慎重に抑えてくれた。連敗している時はピッチャーが完封するに限る」と孝行息子に賛辞を惜しまなかった。

  ◇  ◇  ◇

 日刊ゲンダイは以前、隅田の母校・波佐見高(長崎)の得永健監督に取材を実施。すると、「(少年野球時代の指導者からは)球拾いでもさせてやってくれ…と言われていた」「2カ月で7キロ増量した」「プロ入り後も登板直前と試合後は必ず、メッセージをくれる」など、様々な証言が飛び出してきた。

●関連記事【隅田を知る】…ではそれらについて詳しく報じている。

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