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米エヌビディアが時価総額で世界2位へ 理論上の株価は1株0.98ドル→5万8032ドルの仰天

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年6月14日 9時26分

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社名の由来は「未来を見る」/(C)ゲッティ=共同

【経済ニュースの核心】

 いまから12年ほど前、株価チャートが即座に描けるパソコンを探し家電量販店の販売員に相談した。

 オーダーメード仕様でNECのデスクトップパソコンを購入。メモリーを増設、CPUもインテルの最新モデルを搭載、通常のパソコンの2倍ぐらいの価格になったが、動作速度は抜群に速かった。いま思い出すとパソコンのタワーにエヌビディア「GPU(画像処理半導体)」のシールが貼ってあった。

 さらに7年ほど前、パソコンで動画を見る機会が増えたので、家電量販店で描画速度の速いパソコンを尋ねたら、デルのゲーム用パソコンを紹介された。モニターを2台接続でき、株価チャートを瞬時に表示できるといわれたので購入した。エヌビディアのGPUが使われ動作速度は格段に速く、さすがに格闘ゲーム向けと感心した。

 エヌビディアは、台湾系アメリカ人のジェンスン・フアンが1993年にクリス・マラコウスキーらと共に設立。社名はラテン語の「invidia」が由来で、「未来を見る・無限を見る」という意味が込められ、目をかたどったロゴマークが使われている。99年にGPUを発明し、株式を公開した。

 今月5日、エヌビディアの株式時価総額は3兆118億ドルと初めて3兆ドルを超えた。アップルの3兆34億ドルを抜き、マイクロソフト3兆1513億ドルに次ぐ世界2位となった。

 東証プライム市場(1646銘柄)の時価総額は約960兆円。エヌビディアとマイクロソフト2社で凌駕である。

 エヌビディアの99年株価(年終値)は1株0.98ドルだった。その後、何度も株式分割を実施し、株価も上昇。今月5日時点で株価は上場時から1255倍と驚異的だ。

 今年の6月7日には1:10に分割。00年6月の分割前の1株は480株になっている。

 株価と株数を考慮すると、理論上6月7日時点で、上場時の1株1ドルが5万8032ドル(24年6月の株式分割の権利落ち想定株価で試算)となったから、だれでも億万長者になれたのだ。

 4月に中国株投資のベテランと会食したが、香港民主化運動の後、全てを日本株に替え、そして2年前に日本株を全て売却し、米国株、それもエヌビディア1銘柄に投資対象を絞り、数千万円分購入したという。いまも保有し「君もエヌビディアを買った方がいいよ」と……。

 エヌビディアだけで、日本の「成長株」や、政府の「成長戦略」が色あせて見える。

(中西文行/「ロータス投資研究所」代表)

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