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追悼・門倉有希さん 9年前に語っていた…デビュー直後の94年「失踪騒動」の真相

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年6月16日 9時26分

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門倉有希さん(C)日刊ゲンダイ

 歌手の門倉有希さんが6日、50歳の若さで亡くなった。2022年12月に乳がんのため活動を休止、入退院を繰り返し、今月6日に容体が急変して帰らぬ人になった。

 元々病魔が襲ったのは18年夏。左胸脇に湿疹ができ、翌19年2月に貧血を起こして救急搬送され、検査で乳がんとわかった。門倉さんはこの時の様子や治療から復帰までを日刊ゲンダイ「愉快な病人たち」(20年2月13日付)で詳しく語った。

 門倉さんは20歳でデビュー、1998年の「ノラ」が80万枚を超えるヒットを記録したが、デビュー直後の94年に失踪騒動を起こし挫折を味わった。この真相について日刊ゲンダイのインタビュー「その日その瞬間」(15年8月15日付)で語っている。

 新人の門倉さんは歌詞の意味もわからないまま新曲のキャンペーンで走り回った。周囲の期待の大きさがプレッシャーになり、しかも相談相手もいない。話を聞いてくれるのは一緒にいた恋人だけ。そうこうしている中で仕事に穴をあけることを3回繰り返す。

 そんな門倉さんに事務所の社長がかけた言葉は「田舎に帰れ」。アパートまで父と祖父が車で迎えにきたが、父親らが自分を責めないことがかえって負担になった。

「(福島の)実家に帰った翌日。スポーツ新聞の1面にデカデカと私の記事が載りました。事の重大さに気がついたのはその時。当然マスコミはあれこれ書き立てるし、私はどうなってしまうのか不安で不安で。それから半年は実家の自分の部屋にこもりました」

■はにかみながら愛猫の話を

 そんなどん底から立ち直れたのはファンレターの存在だった。「歌い続けてください」。気晴らしに父親がドライブに連れ出した。

「付き合っていた彼氏ともキッパリ別れました。未練はまったくなかった。『ここで後戻りしたら終わりだ』とわかりました」

 一念発起、96年の紅白で「女の漁歌」を歌い、「ノラ」に出合った。

 インタビュー後、事務所から代々木のお店にお誘いいただいた。門倉さんは愛猫家として知られる。繊細で少女のようにはにかみながら話す門倉さんと猫談議で盛り上がった。デビュー30周年。まだ50歳。無念の一言に尽きる。

 合掌。

(峯田淳/日刊ゲンダイ)

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