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私も関わった東京都知事選の古い思い出 そして小池百合子を推したくないワケ(元木昌彦)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年6月16日 9時26分

 選挙結果は、鈴木が約190万票、太田が約155万票、麻生は約90万票で第3位だった。麻生が出馬を辞退していれば、その票の多くは太田に入ったと思われる。後から、太田は私のことを恨んでいると伝え聞いた。

 1991年の都知事選も記憶に残っている。鈴木の4選を阻止しようと、自民党の“剛腕幹事長”小沢一郎が担ぎだしたのが元NHKの人気キャスターだった磯村尚徳である。その「演出」を頼まれたのが劇団四季の浅利慶太。気取ったインテリ色を薄めようと、下町の銭湯にチン入し、年寄りたちの背中を流すパフォーマンスを報道陣に公開させたのは浅利だった。

 だが奮闘むなしく磯村は鈴木から80万票以上離されて落選した。

 こう見てくると現職が強い。しかし、私は東京都民だが小池都政に正直倦(う)んでいる。一つだけ理由を挙げておこう。関東大震災の際に虐殺された朝鮮人らを悼む式典に小池知事は就任以来、追悼文を送っていない。歴史をないがしろにする人間に首長の資格はない。(文中敬称略)

(元木昌彦/「週刊現代」「フライデー」元編集長)

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