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明徳義塾・馬淵史郎監督が嘆く「今時の選手気質」…気になる2泊3日“高知遠征費”も大公開!(小倉清一郎)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年6月17日 9時26分

明徳義塾・馬淵史郎監督が嘆く「今時の選手気質」…気になる2泊3日“高知遠征費”も大公開!(小倉清一郎)

明徳義塾の馬淵監督(C)日刊ゲンダイ

【松坂、筒香を育てた小倉清一郎 鬼の秘伝書】#201

 古巣・横浜高の臨時コーチを務めている関係で先月末、高知への遠征に同行した。

 馬淵史郎監督率いる明徳義塾との練習試合で金曜の夜から2泊3日。選手は行きは飛行機、帰りは野球部のバスで横浜へ。少しでも安くするためで、費用は「1人4万円」だった。

 高知はだいぶ前に1度行ったことがあって2度目。市内からバスで学校がある須崎市へと向かった。土佐湾を眺めながら走っていると山間部へ。こんなに遠かったか? と思うほど、かなり山奥に入った所に「明徳野球道場」はある。

 学校を含め、全てが山の中にある。専用球場など施設は申し分なく、はっきり言って野球をやるしかない環境だ。部員は100人を超える今どき珍しい大所帯だが、馬淵監督によれば、かつては関西方面から、こういう環境を求めて中学のトップクラスの選手が集まってきたそうだが、今はトップの子ほど見学に来ると「田舎だから」という理由で敬遠するという。

 昔と今で選手の気質は変わった。強豪校でも週1で休日がある時代。周辺の環境を重視する中学生が増えた。「最近は狙ったトップの中学生が来てくれない」と馬淵監督は嘆いていた。

 確かに今の明徳は、2002年夏の全国制覇時や、松坂大輔がいた横浜と夏の甲子園準決勝で激闘を繰り広げた1998年と比べて、選手が小粒になった印象は否めない。

 明徳は昔も今も守備重視。私と同じ考えだ。練習は必ずノックから始まる。だから、いつも守備は鍛えられている。エースはケガをしていて横浜との試合には登板できなかったが、ショートに明徳らしい好選手がいた。

■甲子園決勝で再戦できたら

 初日の夜、馬淵監督ら明徳の首脳陣と横浜の首脳陣で高知市内の繁華街に繰り出した。85年春のセンバツ準決勝で高知の伊野商の渡辺智男が清原和博、桑田真澄を擁するPL学園を倒して優勝。「伝説の大金星」を挙げた際、渡辺とバッテリーを組んだ柳野浩一さんが切り盛りする土佐料理店で、名物のカツオのたたきをポン酢で食べようとしたが、「粗塩」を勧められ、これが絶品だった。馬淵監督とは遅くまで杯を交わした。

 馬淵監督は20年に就任した高校日本代表の監督を兼務していたが、昨夏のU18で世界一に導き、退任した。

 現在68歳。「70歳で辞めたい」とあちこちで言っているが、75歳まではやるだろう。「それまでに、もう一度全国制覇をしたい」とまだまだ元気である。

 横浜と明徳が今夏の甲子園決勝で顔を合わせることができたら、4万円の遠征費も高くなかったことになるが……。

(小倉清一郎/元横浜高校野球部部長)

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