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野党議員も気にせず機密費を受け取り「礼状」まで書いていた【平野貞夫が見た政界の裏金と機密費】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年6月19日 9時26分

(六月十一日)新東京国際空港を出発。同十二日、西ドイツのボン着。

(六月十二日)午後四時半、越智委員長にホテルの部屋に呼ばれ、「後藤田官房長官に、出発の時に気をつかってもらったので礼の手紙をだしたい。書いてくれ」とのこと。越智委員長の名で万年筆で書いたところ、「各議員に署名させて一緒の名の礼状にしてくれ」とのこと。

「それはまずい。官房長官から気をつかったことは、派遣議員は表向きは知らないことですよ。それにこの文章で署名をさせるのは気の毒ですよ」というと、越智委員長は「僕が誤解されないためだ。文章はこれでよいので、署名をしてもらってくれ」と命ぜられる。各議員とも何事もなく署名、「いろいろご配慮をいただき、無事各国の議会制度、政治、経済について調査しています」との内容。

 自民党議員も、野党議員も機密費の授受について疑問をもっていなかった。これが自社55年体制の日本の国会の実態であった。(おわり)

(平野貞夫/元参院議員)

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