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首位浮上の新井広島はなぜ得点力不足でも勝負強い? 秘訣は「伝統の機動力野球」復活にあり

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年6月19日 11時41分

 さらに19セーブ(リーグ2位)、防御率0.33の守護神・栗林、21HP(同1位)のセットアッパー・島内を中心とした強固な救援陣も強みとなっている。川端氏が続ける。

「新井監督は菊地原、永川両投手コーチとコミュニケーションを密に取っていて、ブルペンで状態のいいリリーフ投手を確実にマウンドに送るようにしているそうです。野手出身の新井監督は『投手のことは分からない』とはっきり言っている。だから、思い切ってコーチ2人に任せている。連投を制限するなどルールは決めているようですが、あれもこれも自分でやらず、コーチに任せるというのは、なかなかできないことです」

■「絶対もっと走れるはず」

 得点力不足という巨人、阪神と同じ悩みを持つ。交流戦の打率は.234(9位)、55得点(8位)。それでも勝負強いのはなぜか。

 これは新井監督が掲げる「カープの伝統的な機動力野球の復活」にある。ここまで36盗塁はリーグトップタイ。新井監督は「走者と打者の両方でバッテリーと相手チームにプレッシャーを与えながら戦うのがカープの伝統的なスタイル。これは絶対に復活させないといけないと思っていた」と1年目が終わった時に語っていた。

 さるチーム関係者がこう証言する。

「佐々岡前監督時代はリスクを嫌い、作戦は送りバントのみという状況だった。弱気な監督の采配が、走ってはいけないという空気を生み、22年の26盗塁は12球団最少。新井監督は『絶対にもっと走れるはず』と外から歯ぎしりしながら見ていたそうです」

 積極的な姿勢は、リーグ断トツの盗塁企図数「68」にも表れている。球団内で評価はうなぎ上りだ。チーム関係者の間でも「大した補強もしていないのに、新井監督の『やりくり力』はすごい。目安の5年どころか、長期政権になるんじゃないか」とささやかれるほどだ。

 阪神・岡田監督は開幕前、「ライバルは絶対巨人よ」と言った。巨人・阿部監督も「打倒・阪神」とバチバチだったが、「2強」がつまずく中、「守」と「走」を強化した新井広島が、無視できない存在になってきた。

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