守勢の小池百合子氏は10Pリードも不安視される“女帝の舌禍”…「排除」発言で急失速の過去
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年6月20日 11時16分
守りの姿勢で乗り切るつもりが焦るとムキになる?(小池百合子都知事)…/(C)共同通信社
首都決戦の火ぶたが切られた。投開票日は7月7日の七夕だ。3選をめざす小池百合子知事(71)が現職の強みでリードしているものの、知事選は17日間と長い。小池氏は公務を理由に、できる限り街頭演説などをやらない守りの選挙戦を展開しそう。告示日の第一声も街頭ではなく、狭い室内で行い、入場は驚愕の先着順。「会いに行けない百合子」は、吉と出るのか、凶と出るのか──。
◇ ◇ ◇
都知事選についての「自民党調査」なるものが18日、永田町やメディア関係者の間で一気に拡散された。
確かに、いつもの自民党調査のスタイルではある。それによると、直近3週の小池氏と蓮舫・前参院議員(56)の差は、10ポイント→6ポイント→11ポイントという推移だった。
「小池さんの圧勝と聞いていたが、3期目を目指す現職なのに10ポイント程度しか差がないのは、今後の展開が少し心配です。調査データを流したのは自民党都連か、党本部か……。どうせ勝てると、組織が緩んでいるので、引き締める目的だろう」(自民党関係者)
自民党は18日、小池氏への推薦見送りを正式に表明している。別の自民党関係者は、「今後、あぶはち取らずにならなければいいが……」とこう続ける。
「推薦を出さないということは、小池さんの応援で街頭に立たない、選挙ハガキも書かない、つまり何の運動もしないということ。そうなると、自民党のコアな支持層が投票に行かなかったり、行っても小池さんに投票しないかもしれない。告示後の選挙戦で、蓮舫さんとかなりの接戦になってしまう恐れもある」
■最側近の地盤選挙区ではリード許す展開
もうひとつ、自民党調査の数字で気になるのは、小池氏の最側近が地盤とする選挙区で、小池氏が負けていることだ。知事選と同日投開票の都議補選にも出馬する小池の秘書・荒木千陽元都議の中野区は2ポイント差、小池の元秘書・尾島紘平都議の練馬区(衆院東京28区エリア)では13ポイント差で追う展開だ。
「2人とも活動をサボっているわけではない。単純に浸透できていない。小池さんとしてはショックだろう」(都民ファーストの会関係者)
小池氏の勝利を確信している都ファだが、不安要素があるという。小池氏の舌禍だ。
「排除発言で急失速の過去がありますから。排除発言並みの舌禍があると、10ポイント差なんて一気に逆転される」(同前)
公約発表をオンラインで行い、わずかの質問しか答えないなど、3期目の選挙を守りの姿勢で乗り切ろうとしている小池氏だが、19日の日本記者クラブの公開討論では舌禍の予兆も垣間見えた。
「ガラス張りの都政にする」と行財政改革に踏み込んだ蓮舫氏への対抗意識をムキ出しにし、「見える化を徹底している。共産党なども分析していますからよく見て下さい」と、わざわざ蓮舫氏を支援する共産党の名を出して嫌みを言う場面があったのだ。
小池氏は焦り出すとムキになる。女帝の舌禍、あるかも、だ。
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