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フジ「新宿野戦病院」は⇒NHK「虎に翼」とTBS「ふてほど」のイイところ全部いただきドラマだ

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年6月30日 9時26分

フジ「新宿野戦病院」は⇒NHK「虎に翼」とTBS「ふてほど」のイイところ全部いただきドラマだ

宮藤官九郎(C)日刊ゲンダイ

 “便乗”もここまでやると、お見事と笑うしかない。7月3日スタートのフジテレビ系ドラマ「新宿野戦病院」(水曜夜10時)は、絶好調のNHK連続テレビ小説「虎に翼」の出演者がぞろぞろ登場して、脚本はこれまた話題をかっさらったTBS系「不適切にもほどがある!」の宮藤官九郎と、他局の人気ドラマのおいしいところを全部いただいて、てんこ盛りである。

 物語は東京・新宿の繁華街、歌舞伎町の路地裏のオンボロ病院を舞台にした医療エンターテインメントだ。

 場所柄、キャバ嬢、ホスト、トー横キッズ、ホームレス、不法滞在外国人、反社ら、さまざまな悩みや事情を抱えた訳ありの患者がやってくる。

 貧困、いじめ、性暴力、家庭崩壊、差別・偏見、教育格差、難民など社会の矛盾を凝縮したこの街で、病院長はそんな“住民”たちの相談に乗り、治療費もろくに取らない“赤ひげ先生”と慕われている。

「普通に描けばコチコチの社会派ヒューマンドラマですが、そこはクドカン。『ふてほど』では規則ばかりを作ってがんじがらめになっているコンプライアンス騒動を笑いのめしましたが、今度も皮肉と毒を織り交ぜて、いい子ぶった世の“良識”“常識”をやっつけるコメディーのようです。クドカンの脚本というのがそもそも『ふてほど』に便乗ですが、トラつば便乗もそこまでやるかってなほど露骨です」(テレビ情報誌編集デスク)

便乗するにもほどがある?

 ヒロイン寅子(伊藤沙莉)の夫で、戦病死して多くの視聴者がロスに泣いた佐田優三役の仲野太賀が、病院長の甥の医師役で主演。寅子の父親だった岡部たかしは内科・小児科担当の医師、寅子が弁護士になって最初に勤めた法律事務所の所長・雲野六郎の塚地武雅は看護師長、寅子の同級生で家族にことごとく裏切られてしまう大庭梅子の平岩紙は院長の娘で、ソーシャルワーカーである。

 放送中の朝ドラ出演者を何人もキャスティングするなんて前代未聞だが、そこにクドカンの仕掛けがあるらしい。

「朝ドラではけなげだった仲野が、こっちでは小遣い稼ぎとギャラ飲みしか興味がないチャラい医者、まじめで不器用な父親だった岡部はパパ活に夢中です。ちょっと気弱で人のいい弁護士の塚地は、このドラマでは太っ腹で、自分のジェンダーが男だか女だかわからなかったり、平岩は今度は医師試験に合格できない挫折感からマッチングアプリに走るなど、『虎に翼』のキャラと真反対なんです。あえて朝ドラの出演者を並べて、逆転ギャグで面白がってもらおうという狙いなのでしょう」(テレビドラマ評論家)

「ふてほど」からも、制服姿の携帯電話ショップ店員だった中井千聖が、社会弱者を支援するNPO法人のスタッフとして出演し、ぶっ飛びのファッションと髪形に変身している。

 どうせなら、寅子のライバルで男装の親友、山田よねの土居志央梨も、何かの役で登場させてくれないかなあ。

(コラムニスト・海原かみな)

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