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タレント見栄晴さん「嫁にステージ4のがんと言ったら我に返り涙が溢れた」【その日その瞬間】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年6月30日 16時58分

「耳鼻科と放射線科のチームで頑張りますから病気と一緒に闘っていきましょうね」

 その一言が心強くて勇気をもらいました。というのも、僕はこの年まで大病をしたことがなく、手術も入院も経験がないからすべてが未知の体験。

 治療を詳しくお話しすると、放射線がトータル35回で、平日5日やると7週間かかる。抗がん剤は投与したら2週間空けなきゃいけなくて、1週目、4週目、7週目と3回やると。2つの治療が合わせて7週間。

 さらに体力が戻るのに1カ月。トータルで仕事に復帰できるまで3カ月はかかる。その日はそういう説明を聞いたり、いろいろな検査で朝9時から終わったのが午後2時くらい。

 その間、嫁から着信が何度か入ってました。嫁にはがんかもしれないとは伝えてあったんですが、電話すると、「どうだった?」と言うので、僕は「がんだった。ステージ4」と。そう口にした瞬間、初めて我に返ることができ、涙が溢れてきました。先生の話を聞いたり言われた通り検査していたので、それまではあまりにも実感がなく、嫁の声を聞いて急に現実のものとして受け止め、ショックを感じました。

 家では嫁と相談し、子供には早期発見のがんと嘘をつきました。本当にいろんなことがあった一日でした。

 治療の期間は入退院を繰り返すので、問題は仕事。「治療のために、もし番組を辞めることになったら家族の生活はどうなるのか……」と。

「競馬予想TV!」は土曜の生放送の司会を25年以上もやらせてもらっていて、捻挫で1回しか休んだことがないんです。でもいつから休めばいいのか決まらないと治療を開始できない……。一番の不安は「自分は復帰できるのか」ということ。治る保証はないし、治っても番組に戻らせてもらえるのか。芸能界は自分の都合で休んだり復帰したりはできませんからね。

 プロデューサーに下咽頭がんを報告すると、「見栄晴さん、必ず戻ってきてください。だから安心して治療に専念してください」と言ってくれました。うれしかったです。

 僕の代わりに誰かを探すより、番組で一緒の横山ルリカちゃんがやってくれたらいいなあと思いました。すごく努力家ですし。そう伝えたらプロデューサーも「同じ考えです」と言ってくれました。

 おかげで同じ月の27日の番組でがんで休むことを公表し、すぐに治療に入れました。

寿司を食べたら醤油の味がまったくしない

 2月2日に入院し、先にお話ししました治療を行いましたが、よかったのは副作用がそんなになかったこと。僕の放射線治療の場合は、だいたいの人が口内炎だらけになり出血したり、食べるのがつらくなるらしいんですが、僕はなぜかまったく平気でした。

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