大谷「60本塁打」に現実味!打者専念の割りに本数イマイチも過去3季と“決定的に違う”こと
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月2日 9時26分
大谷翔平(C)共同通信社
6月は12本塁打、24打点の荒稼ぎで、ナ・リーグ月間MVPの有力候補に挙げられている大谷翔平(29=ドジャース)。
26本塁打は2位のオスナ(ブレーブス)に5本差をつけて早くも独走態勢。手術明けの今季は打者専念のせいか、それとも地区首位を独走するドジャースでプレーしているせいか、やたらと打ちまくっている印象があるものの、本塁打のペースは過去3年と比べて必ずしも上がっているわけではない。
21年は6月終了時点で28本塁打(最終的に46本塁打)、タイトルを獲得した23年は30本塁打(同44本塁打)。打者専念の割りには、むしろ少ないのだ。
85試合を消化して26本塁打は、162試合だと49本ペース。しかし、今年はそれを上回る本塁打が期待できる。
過去6年間の月別本塁打数をみると、多い方から順に6月の55本、5月の34本、7月の31本、3、4月の30本、8月の28本、9、10月の19本と続く。シーズン後半に数字がガクンと落ちるのは、投手との二刀流の負担が大きいからだ。本人は昨年末のNHKのインタビューで「だいたい疲れがたまるのは、どのシーズンでもそのくらい(折り返しの時期)とは思う。そこで休みとか休息をはさんで、多少、慣れる時期が夏場ちょっとあって、また最後ちょっと疲労がボンってくるイメージ」と話している。
だが、今年は投手としての負担がない。「確実に運動量が少ないので、リカバリーがしっかり取れるのは間違いない」と本人も言っている。過去3年と比べて「リカバリーがしっかり取れている」ことを考えれば、ここまで26本塁打は物足りない数字でも、少なくとも7月以降、失速する可能性は低い。
というより、今季は移籍1年目。本人が「まずは環境に慣れたい。チームメートにも慣れることが最優先」と話していたように、どうしたって新たな環境に慣れるのは時間がかかる。開幕直後には通訳の賭博スキャンダルがあっただけになおさらだ。すっかりチームに馴染んだであろう今後は、これまで以上のペースで本塁打を量産するのではないか。
49本ペースがさらにアップすれば、60本の大台も見えてくる――。
◇ ◇ ◇
しかし、懸念点もある。「大谷には目に見えない敵がいますから」と、米紙コラムニストのビリー・デービス氏は米国人の根底にあるアジア人への猛烈な敵愾心を指摘する。いったいどういうことなのか。
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