1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

低栄養の負のスパイラルをつくらない…不可逆的な状態に至ることも【第一人者が教える 認知症のすべて】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月2日 9時26分

「コロナでオンライン飲みを経験し、これは親とのやりとりにも使えると思った」と話すのは、東京都在住の50代男性。5年前に母親が亡くなり、80代の父親は西日本で1人暮らしをしています。

 幸いなことに、父親はパソコンへの抵抗感がさほどなかった。オンラインでのやりとりについて電話で説明し、帰省の際に親子で練習をしたら、使えるようになった。それからは電話ではなくオンラインでやりとりするようにしていましたが、「一人の食事は、食べ終わるまであっという間。準備している時間の方が長い」と父親がぼやくのを聞いて、オンライン飲みならぬ、オンライン夕飯を始めることにしたそうです。

 その日あったことを話しながら、オンラインの画面に向かって食事をする。「お豆腐に鰹節をかけた方がタンパク質の摂取量が増えるらしい」「タンパク質を取るのに、サバ缶が気軽でいい」「毎食のタンパク質が足らなければプロテインを活用するのも手かもしれない」といったことを食事をしつつ伝え、取り入れてもらうために鰹節やサバ缶、プロテインを郵便で送ったりすると、単に電話で「タンパク質たくさん取って」と言うだけよりも、実際の行動に移してもらいやすいと実感したそうです。

 一方で、こんな失敗例も。一族全員大阪人の女性は、両親のタンパク質摂取量を増やすため、タンパク質が豊富な上、発酵食品で体にいい納豆を大量に購入。「毎朝食べて」と両親宅に届けたのですが、80代の両親は大阪人ゆえ、もともと納豆を食べる習慣がなく、「娘がせっかく買ってくれたから食べなくては」「しかし毎朝食べるのはキツイ」の板挟みに。実家の近所に住む叔母からそれを聞き、女性は「押し付けは良くなかった」といたく反省したそうです。

 体に良くても嫌なことはストレス源となり、脳に良くない。楽しいことで脳と体の健康を保つ方法を考えましょう。
(新井平伊/順天堂大学医学部名誉教授)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください