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「立って仕事」で健康で長生き…座りすぎは血流を悪化させ認知機能や代謝機能を悪化させる

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月2日 9時26分

「立って仕事」で健康で長生き…座りすぎは血流を悪化させ認知機能や代謝機能を悪化させる

座りすぎによっていろいろな問題が生じる

 近年、「座りすぎ」が体に悪い影響を与えることが明らかになってきた。かねて座りすぎ問題を研究し、警鐘を鳴らし続ける岡浩一朗教授(早稲田大学スポーツ科学学術院)は、「座りすぎによって、いろいろな問題が生じます」と指摘する。

「よく『いい姿勢で座ってください』と言うと、深めに腰掛けて背筋を伸ばす人が多いんです。その姿勢の何が“いい”のかを尋ねると、『見た目がいい』とか『骨盤が立つ』といった答えが返ってくるんですね。でも、その姿勢では、太ももの裏がギュッと押され、ふくらはぎは動かず、鼠径部は折れ曲がって、すごく詰まった感じがすると思います。下肢にある血液を心臓に戻さなければいけないという血流の観点に立つと、何もいいことはありませんよね。5分動かないだけで、血流は悪くなります。30分後にはさらに非常に悪くなる。でも、痛くもかゆくもないじゃないですか。だから気づかないんですよ。こうした意識のなさが、座りすぎ問題の背景にあるんです」

 血流が悪化すれば体にとって良くないのは明らかだ。下肢に70%ある筋肉がまったく使われない状態が長時間続くと、運動器はもちろんのこと、代謝機能にも問題が生じる。

 つまり、メタボの一因になるのだ。腰痛や肩こりの原因でもあるうえ、さらには認知機能やメンタルヘルスが悪化することもわかってきた。

「それを解消するために、立って仕事をしたり、座りすぎをやめて頻繁にブレークしよう、というのが今の段階です。立って仕事をすれば、体重を支えますし、意外と動いたりするので下肢の筋活動が盛んになります。それにより筋肉にスイッチが入り、糖の代謝が良くなる。脂肪の分解酵素の働きもすごく良くなる。そうすると、太りにくくなりますし、血糖値も良くなって糖尿病にもなりにくくなります」

 次回は、立って仕事をすることの障壁を解説する。(つづく)

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