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全米シニアOP2位!藤田寛之にみる「下り坂を楽しむ」生き方…次期専大監督に推薦するつもり(羽川豊)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月3日 17時0分

全米シニアOP2位!藤田寛之にみる「下り坂を楽しむ」生き方…次期専大監督に推薦するつもり(羽川豊)

藤田寛之(C)共同通信社

【羽川豊の視点 Weekly Watch】

 全米シニアオープン(ロードアイランド州ニューポートCC)で藤田寛之(55)が惜敗です。初日から首位を守りましたが、現地6月30日に行われた第4ラウンドは、霧の影響でスタートが約2時間遅れ、2位に3打差で迎えた11番のティーショットを打つ前に荒天のため中断。そのままサスペンデッドになり、翌日に再開され、リチャード・ブランド(英国)とのプレーオフの末に競り負けました。

 国内ツアーは男女とも若手の活躍が顕著ですが、藤田は遅咲きです。国内ツアー18勝のうち、12勝は40代になってから。41歳で初めてマスターズに出場し、43歳で日本シリーズ3連覇を達成。この年は年間4勝を挙げ、悲願の賞金王にも輝きました。

 現在の主戦場は国内のシニアツアーです。若い頃より体が大きくなっているのはトレーニングのたまものでしょう。昨季は海外シニアのメジャーとレギュラーツアー、下部のアベマツアーにも参戦しました。大会の「格」には関係なく、どの試合も開催、運営する人たちに感謝の気持ちを忘れずプレーしているそうです。

 私もそうでしたが、若い頃はがむしゃらに勝ちにいきます。それは悪いことではないものの、自分中心で周囲が見えなくなることが多々あります。藤田の視野の広さは、40歳を過ぎてから勝ち方を覚えたことと無関係ではないでしょう。

 今回の全米シニアオープンも国内大会と変わらず淡々とプレー。日曜日まではショットの安定度はずぬけていました。負けはしたものの、若い頃なら「優勝」の2文字がチラつき、そうはいかなかったはずです。

 藤田は海外メジャー参戦が現在のモチベーションになっているようですが、それだけではないはずです。

「選手人生の下り坂を楽しむ」と、彼はよく口にします。50歳を過ぎれば肉体の退化は速度を増します。そこで目標を失ったり、挑戦を諦めたりすれば心も体も、そしてゴルフ人生も「ゲームオーバー」です。

 常に体を鍛え、練習を怠らず、時に悩み、苦しみ、新しい発見に喜び、ゴルフを楽しむ。試合で結果を出せば刺激を受ける選手もいるだろうし、応援してくれる人たちに恩返しもできる。

 シニアゴルファーのひとつの生き方ではないでしょうか。ちなみに私は次の専大の監督に藤田を推薦するつもりです。

(羽川豊/プロゴルファー)

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