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座っている時間が長いだけで認知症の発症がリスク上昇する

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月4日 9時26分

座っている時間が長いだけで認知症の発症がリスク上昇する

立つ時間を増やせば糖尿病リスクを改善

【「立って」仕事をすれば健康で長生きできる】#3

 半年ほど前、「座りすぎ」に関する衝撃的な論文が発表された。「座りすぎ問題」を研究する岡浩一朗教授(早稲田大学スポーツ科学学術院)は、「私たちのすることがなくなってしまうぐらいのインパクト」と、こう続ける。

「座りすぎによって、認知症が発症するという研究データが発表されたのです。60歳以上の成人約5万人を6.72年間追跡したもので、開始時には認知症ではなかった人が、追跡期間に414件発症したというデータなんです。座っている時間を客観的かつ正確に計測していて、年齢、性別、教育歴、人種、喫煙や飲酒状況、食生活、どこに住んでいるかなど、さまざまな変数を調整した上で、座っている時間が長いだけで認知症を発生するリスクが1.5倍になることが明らかになりました」

 しかも、この研究の最大のポイントは「中高強度身体活動」も調整されていることにある。つまり、日常的に体を動かしていたり、健康のために運動していたとしても関係ない。「座りすぎ」というただ一点で、認知症が発症しやすくなってしまうのだ。恐ろしい結果に思えるが、逆に言うと、「座りすぎない」だけで認知症のリスクを下げられるということでもある。

「ある実験で、30分に1度、3分程度のブレークを取り、『早歩きなどの強度の高いブレークを行う』『トイレに行くなどの強度の低いブレークを行う』『ブレークを取らずに座りっぱなし』の3つのグループを比較しました。その結果、ブレークを取らないグループだけは、血糖値や糖尿病の指標となる数値が悪くなりました。こちらも、運動強度が高いか低いかはあまり関係なく、頻度が重要だということが示されています。ブレークをたくさん取れば、糖尿病になるリスクが改善されるのです」

 立って仕事をすることももちろんだが、30分に1度立ち上がり、少しでいいから体を動かす──。たったそれだけのことで、あらゆるリスクが低下するわけだ。

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