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【ネタバレあり】弁護士たちも毎朝見ている「虎に翼」はこれからが見せ場!

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月7日 9時26分

【ネタバレあり】弁護士たちも毎朝見ている「虎に翼」はこれからが見せ場!

伊藤沙莉(C)日刊ゲンダイ

 NHK連続テレビ小説「虎に翼」はまだ後半が始まったばかりというのに、早くも朝ドラ史に残る傑作との呼び声が高い。

「ヒロインの寅子(伊藤沙莉)ら登場人物がみな魅力的で、その心情や境遇をそれぞれ丁寧に描きながら、決して冗漫にならず、ストーリー展開は早い。戦争や戦後の時代背景もしっかり押さえていて、まあ見事です」(ドラマ制作会社プロデューサー)

 女性で最初の弁護士・裁判所長の物語ということもあって、法曹界でも評判がいいらしい。法律相談ポータルサイト「弁護士ドットコム」が会員弁護士にアンケートしたら、3人に1人が「毎日見ている」「週末まとめて見ている」と答えたという。

【以下、ネタバレあり】

 弁護士たちが注目するのも当然で、寅子を取り巻く登場人物たちのモデルは、みな戦後の著名な法曹ばかりなのだ。まず生涯の宿敵、松山ケンイチの桂場等一郎は、デッチ上げ事件の判決シーン(25話)ですでにネタバラシになっているが、第5代最高裁判所長官の石田和外。団子好きの頑固者は裁判官のトップに上り詰める。

 父母など目上の親族の殺害を通常より重く罰する尊属殺重罰規定は、法の下での平等を定めた日本国憲法に反すると主張した寅子の恩師・穂高重親(小林薫)は、東宮侍従長、さらに最高裁判事となった穂積重遠。「日本家族法の父」と呼ばれ、渋沢栄一の孫である。

 寅子に弁護士業務のイロハを教えた雲野六郎(塚地武雅)は、戦後に日本弁護士連合会会長を務めた海野普吉、寅子の上司・多岐川幸四郎(滝藤賢一)は初代の最高裁家庭局長の宇田川潤四郎で、「家庭裁判所の父」とされる。滝行が趣味というのは実話だ(それにしても、“父”が多いなあ)。

■史実に忠実で嘘っぽさがない

 ライアンがあだ名の沢村一樹の久藤頼安は、広島や名古屋の高裁長官を歴任した内藤頼博で、退官後は学習院の院長になった。なにしろ高遠藩の15代殿様で子爵だった。

 そして、われらがトラちゃん。モデルの三淵嘉子は初代最高裁長官の三淵忠彦の長男・乾太郎と再婚する。ドラマでは星朋彦(平田満)と航一(岡田将生)だ。乾太郎も甲府や浦和の地裁所長を務めた裁判官だったので、夫婦とも単身赴任のすれ違い生活だった。

 嘉子は広島と長崎の「原爆投下は国際法違反」と明言する画期的な裁判を担当し、新潟家裁では女性で初めての裁判所長に。こっちは「家庭裁判所の母」といわれる。

「泣き笑いのエピソード満載なのに、このドラマが嘘っぽくないのは史実に忠実だからでしょうね。また、憲法や戦後民主主義を守っていこうというメッセージも共感できます。実際とちょっと違うのは、嘉子の子どもは女の子ではなく男の子だったことですかね」(テレビ情報誌編集デスク)

 山田よね(土居志央梨)と轟太一(戸塚純貴)はどうなるのか。2人はオリジナルキャラクターでモデルはいないようだ。これからも市井の法律家として、貧しい人々を助けていくのだろう。その活躍も楽しみだね。

(コラムニスト・海原かみな)

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