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いざ実戦投入してビックリ、一度も遠征に連れていかなかった1年生内野手をメンバー登録した(持丸修一)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月8日 9時26分

いざ実戦投入してビックリ、一度も遠征に連れていかなかった1年生内野手をメンバー登録した(持丸修一)

今は静観モード(C)日刊ゲンダイ

【持丸修一 76歳名将の高校野球論】

 今週末に専大松戸は夏の千葉大会の初戦を戦います。

 春季関東大会以降は県外の強豪校と練習試合を重ねてチームの強化に邁進。試合で勝っている、負けている、何点差か……といった実際の試合展開は度外視して、「もし相手投手からまったく打てていない状況だとしたら」「この回でどうしても1点が必要だとしたら」など、本番で起こりうるさまざまな状況を想定して、みっちり鍛えたつもりです。

 6月下旬はこれでもかというくらい厳しく選手に接して追い込みをかけましたが、今は「ほとんど何も言わない指導」に切り替えました。

 私は本番のベンチでは必要最低限の指示しか出しません。実際にプレーする選手たちは相当緊張しているだろうから、言いすぎると逆効果だからです。つまり、選手たちが状況に応じて自分の頭で考えてプレーすることが重要になってくる。今のうちからこれに慣れさせておくために、あえて静観のスタイルを取っているのです。

 先日、選手登録を済ませました。

 前回のコラムで、「遠征不参加の選手は学校のグラウンドで練習をさせているが、彼らにもチャンスは十分ある」と書きました。今回のベンチ入りメンバーにもひとり、一度も遠征に参加していない選手がいます。1年の内野手です。

 コーチから「面白い選手だからまずBチームの練習試合で使ってみて下さい」と連絡がありました。じっくりチェックしたことはなかったけど、そういえばキャッチボールでひときわ目を引いたなと。奇麗な回転かつ矢のように真っすぐな軌道で、受け手が捕球しやすい球を投げていました。

 いざ実戦投入してみたら、ビックリでした。この前まで中学生だったのに、レギュラー陣と遜色のない動きで二塁、三塁、遊撃をこなす俊敏性、なかなかの打撃を備えていたのです。彼ならチームに不足している部分を埋めてくれるだろうと、メンバーに加えました。たぶん本人が一番驚いているかもしれません。

 キャッチボールの球が素晴らしかったのなら、ゆくゆくは投手として育てるか? いや……。「捕球しやすい球」ということは、打者にとっては「打ちやすい球」になってしまいますからね(笑)。

(持丸修一/専修大松戸 野球部監督)

  ◇  ◇  ◇

 日刊ゲンダイでは専大松戸の持丸修一監督と元横浜高校野球部部長の小倉清一郎氏のコラムを毎週交互に連載している。

【関連記事】にはそれらをピックアップ。ちなみに、掲載から約1カ月で有料会員限定公開に移行するため、今のうちに要チェックだ。

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