日本ハム大失速の「真犯人」は誰だ? V争いから5位転落…明らかに悪化した“数字”
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月8日 11時16分
六回に炎上し降板した伊藤大海(C)日刊ゲンダイ
坂道を転がる石のように落ち始めた。
日本ハムが7日のオリックス戦に敗れて今季2度目の4連敗。五回に相手のミスに乗じて逆転に成功したものの、六回にそれまで3安打1失点と好投していた先発の伊藤大海が一挙4失点。チームはついに5位に転落した。
5月末の時点で27勝19敗2分けの3位。首位ソフトバンクを4ゲーム差で追い、優勝争いの輪の中にいた。それが、6月の声を聞くやズルズルと後退。以降は7勝18敗3分けと一気に貯金を吐き出している。
「6月に入って、先発ローテの北山が左足中指を骨折し、守備の要の遊撃の水野も右足首を負傷するなど故障者が続出し始めたのがひとつの原因でしょう。そんな沈滞ムードに拍車をかけたのがコーチ陣の配置転換です。新庄監督は6月12日にそれまで投手陣を管理していた建山投手コーチと、ブルペン担当だった武田コーチを入れ替えた。新庄監督は“武田コーチにも自分の考えを理解してもらうため。建山コーチにはブルペンの気持ちも分かってもらって、また戻ってもらう。それだけのこと”と説明していましたが、実際は感性重視で投手起用を決める新庄監督が、先を見据えてそれを押しとどめてきた建山コーチを煙たがるようになったと聞く。投手陣を守ってきた建山コーチのブルペン行きの影響は小さくないと思います」(球団OB)
ちなみに、月間失点数は5月の75に対し、6月は85に悪化。7月は5試合で25失点と投手陣の踏ん張りが利かなくなっているのは確かだ。
試合後、新庄監督は逆転後に失点を許した伊藤に「見ての通り。抑え切らないと。(援護の後の失点が)今季ちょっと多くないですか? ここから追い上げていくという気持ちでまたやっていきます」と前を向いたが、球宴前にチームは正念場を迎えている。
◇ ◇ ◇
そんな日本ハムの中で気を吐いているのが昨オフの現役ドラフトでソフトバンクから移籍した水谷だ。いったいなぜ覚醒したのか。プロ入り時のコーチが明かす覚醒のカギとは……。
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