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都知事選での「大河休止問題」でNHKは「なぜサブチャンネル使わない?」 理由を識者に聞いた

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月9日 9時26分

都知事選での「大河休止問題」でNHKは「なぜサブチャンネル使わない?」 理由を識者に聞いた

「光る君へ」で主演する吉高由里子(C)日刊ゲンダイ

 7月7日の夜、ネット上には大河ドラマファンの悲鳴がこだましていた。東京都知事選挙の開票速報により、「光る君へ」(NHK総合など)の放送が休止されたからだ。

 X(旧ツイッター)を見てみると、《都知事選は東京都民以外には何も出来ること無いのに、どうして全国放送の大河ドラマ、光る君へを放送延期にするんだよ》といった、東京都だけの事情によって全国放送の大河ドラマが押しのけられることへの不満が続々。併せて、《こんな時にこそのサブチャンネルがあるのに何故…》といった、NHKはせっかくのサブチャンネルを活用していないという声が上がった。

 地上波デジタルテレビ放送は、同一のチャンネルにおいてメインチャンネルとサブチャンネルの同時放送が可能。これらの声の主は、両チャンネルを活用すれば「光る君へ」が通常通り放送できたではとの思いをXにぶちまけているわけだ。

 こうした意見に対し、同志社女子大学でメディアエンターテインメントを研究する影山貴彦教授は、「光る君へ」の放送については都知事選についての報道を優先させつつ、「BSでは通常通り放送して良かったのではないか。また、地上波では21時からの放送で良かったかもしれない」と指摘するが、「放送休止は決して間違いではない」とも語る。

■「サブチャンネルの存在自体、一般視聴者に広く意識されているとは言い難い」

 大河と開票速報のどちらをサブチャンネルにするかという議論は残るものの、妙案に思えるサブチャンネルの活用。だが影山氏は、「サブチャンネルの存在自体、一般視聴者に広く意識されているとは言いがたく、いざやってみた場合、混乱する視聴者が続出する可能性がある」と指摘する。

「『サブチャンネルでやれば良い』という声を上げている方は、視聴者の中でもそれなりに『テレビ通』なのではないでしょうか。そのように通な方がいる一方で、一般視聴者の中には『サブチャンネルへの切り替え方法』を瞬時には分からない方、それどころか、『サブチャンネルの存在』自体、ご存じない方も相当数いらっしゃるように思います。このような状況下で通常通り大河ドラマを放送するよりは、1週休むという方が妥当であるとのNHKとしての判断だったのではないでしょうか」

■番組の頭からサブチャンネルでは切り替えが難しい

 なお、NHKでは2022年の冬季五輪・北京オリンピックの「スノーボード男子ハーフパイプ・決勝」の放送においてサブチャンネルが活用された例があるが、影山氏はこれについても、今回の「光る君へ」とは事情が異なり、やはり、「放送休止でも問題ない」との考えを述べる。

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