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高校野球に新導入「低反発バット」はインチキだらけ! まともな製品は「14社中2社」の衝撃

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月10日 9時26分

高校野球に新導入「低反発バット」はインチキだらけ! まともな製品は「14社中2社」の衝撃

低反発金属バット(C)日刊ゲンダイ

 日本各地で戦いの火蓋が切られた高校野球夏の地方大会。夏の甲子園(8月7日開幕)の切符を掴み取るため、全国の高校球児たちの熱い夏が始まった。

 沖縄、長野、岐阜でシード校の優勝候補が初戦で敗退するなど、早くも波乱含みだ。そんな白熱するグラウンドの攻防の裏で、用具メーカー間のバット戦争も激しさを増しているという。

■名指しで5社を糾弾

 きっかけは、今春のセンバツから導入された、新基準の低反発金属バットだ。いわゆる「飛ばない金属バット」は反発係数を下げ、打球速度を抑えることで守備側のケガを防止するのが目的で、その“成果”は大会を通じてわずか3本塁打に終わった今年のセンバツを見れば一目瞭然。金属バットが高校野球に導入された1975年以降、過去最少だった。

「そのバットに疑念が生じたのが、今年の4月でした。センバツが終了して約半月後の4月18日、高野連の発表が大きな波紋を呼んだ。ボルテカ、ハイゴールド、イソノ、三共スポーツ、ザナックスのメーカー5社から販売されていたバットに、一般財団法人製品安全協会が定めるSG基準に違反する商品があり、それが市場に出回っていたことが判明。いずれも回収及び、使用禁止となったのです」(アマチュア野球担当記者)

■「無違反」はたった2社

 新型の低反発バットは1本3万~4万円と従来のものより値段が高く、高校によっては揃えるのも一苦労。そこで高野連は国内で販売されている14メーカーのバットを、全国の加盟校に3本ずつ配布した。1本は学校側が希望するメーカーで、残り2本は希望メーカーとは別の製品をランダムで用意していた。しかも、「基準に違反したバットを販売していたのは、5社だけではなかったのです」と、さる用具メーカー関係者が続ける。

「実はSG基準をすべて満たしたバットは14メーカー中、たったの2社だけ。にもかかわらず、5社だけが名指しで糾弾されたのです」

 そしてその1カ月後、製品安全協会は、

「ミズノ、ゼット、ローリングスジャパンの3社が販売する金属バットでSG基準の音響規定に不適合となる製品があると判明した」

 と、発表。高野連も遅れること約半月、同様のリリースを出した。

「音響違反があったバットそのものがセンバツで使用されていたかは明確ではありませんが、同じ規格のバットがセンバツで使われていたのは事実です」

 とは、ゼットクリエイトの担当者。ミズノも同様に認めつつ、

「金属バットは先端のキャップを外して、中に消音材を押し込みます。その入れ方によっては消音材の位置にバラつきが出てしまい、それが理由だと思います」

 と、説明した。

 SG基準を満たしていたのは、たったの2社だけ。5社が糾弾され、3社が遅れて判明、残り4社は公表すらされていない現状には首をかしげざるを得ないが……。(つづく)

  ◇  ◇  ◇

 前出のメーカー関係者は「そもそもの発端は、メーカーによる壮絶なチクり合いですよ」と言う。いったいどういうことなのか。

●関連記事【続きを読む】…では、それらについて詳しく報じている。

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