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乳がんとお金(3)抗がん剤の有効性を調べる遺伝子検査で13万円

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月11日 9時26分

乳がんとお金(3)抗がん剤の有効性を調べる遺伝子検査で13万円

思わぬ出費の繰り返しなのだと実感(写真はイメージ)/(C)日刊ゲンダイ

 手術を終え、退院から約10日後に病院に行くと、「実は手術直前のエコーで、患部以外の左胸の一部に怪しい影が見つかっていた」と担当医に言われ、再び生検と細胞診を受けた。支払いは6万円弱。

 がんになるというのは、思わぬ出費の繰り返しなのだと実感した日である。

 この経緯を友人たちに話したところ「セカンドオピニオンを受けたほうがいいのでは?」と口々に言われた。

 セカンドオピニオンは自由診療のため30分間で2万~3万円かかる。

「セカンドオピニオン=転院」ではないので、転院がいいと思った場合、自分でイチから病院を探さなくてはならない。

 私はとりあえず検査結果を待ち、その結果がシリアスなものであったならセカンドオピニオンを受けようと決め、1カ月後の予約の日まで検査結果を待つことにした。

 次の受診日が1カ月後と日にちが開くのには理由がある。

 事前検査では転移がないステージ1だったのだが、手術で左わきに転移が見つかり、ステージ2に。がん細胞の特性を遺伝子レベルで解析し、抗がん剤の有効性を予測する遺伝子検査を受けることになったのだ。

 定価四十数万円の高額な検査であるものの、幸いなことに2023年9月から保険適用になっており、3割負担で13万500円。高額医療費の対象なので実質負担はかなり抑えられる。この検査の結果が出るまで約1カ月。だから次の受診日が少し先になったというわけ。

 この間、都内病院のがん相談センターに2度、民間が運営する相談センターに1度、足を運んだ。専門のカウンセラー(現役の看護師が多い)が不安や悩みを聞いてくれる。いずれも何度通っても無料である。

 自分はどう治療していきたいか、がんとどう向き合うべきかなど、人に話すと整理されることがある。悩んだら足を運んでみるといいと思う。友人でも知人でもない、病気についての専門家がなんでも聞いてくれるのは心の平穏につながった。

 ただし、人対人なので相性もある。

 最初に相談したところで「思っていたものと違った」と感じても、別のところではそうではない可能性がある。

 なお、担当医から指摘された「怪しい影」はがんではなかった。

(源祥子/フリーライター)

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