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「鬼」と化しも憎まれない 村井美樹の生真面目なひたむきさ【今週グサッときた名言珍言】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月14日 9時26分

「鬼」と化しも憎まれない 村井美樹の生真面目なひたむきさ【今週グサッときた名言珍言】

漢字検定も1級を取得(C)日刊ゲンダイ

【今週グサッときた名言珍言】

「旅番組だと思ってなくて、スポーツドキュメンタリーだと思ってます」
 (村井美樹/テレビ東京系「伊集院光&佐久間宣行の勝手に『テレ東批評』」7月6日放送)

  ◇  ◇  ◇

 いまや「鬼軍曹」の異名で人気の村井美樹(44)。「ローカル路線バスVS鉄道 乗り継ぎ対決旅」(テレビ東京系)の太川陽介率いるバスチームに対抗する鉄道チームのリーダーとして、チームメートを厳しく鼓舞する姿から付いた異名だ。

「ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z」(テレビ東京系)のマドンナ役としてゲスト出演し、あと1分というところでバスを逃してゴールできず、号泣したところから始まった。その悪夢があったから「対決旅」では絶対に負けたくないと意気込み、初回からスギちゃんや西野未姫を怒ってしまう。その本気度がウケたのだ。そんな「対決旅」を評した一言が今週の言葉だ。

 村井は高校時代に演劇部に入部すると、すっかり芝居の魅力にハマった。しかし、部員は4人だけで廃部を逃れるため、外部の演劇祭に出場するなど必死にもり立てたという(朝日新聞社「朝日新聞EduA」21年1月28日)。大学も演劇で有名な早稲田大学を選び、在学中にNHKドラマ「夏樹静子の量刑」でデビューを果たした。

 そんな彼女が最初に注目を浴びたのは、バラエティー番組「くりぃむしちゅーのたりらリラ~ン」(日本テレビ系)だろう。名物企画「ベタドラマ」で「ベタ子」を演じたのだ。その後、「Qさま!!」(テレビ朝日系)や「クイズ雑学王」(同)などのクイズ番組で、持ち前の勉強熱心さが功を奏し、活躍していった。

 クイズ番組でよく出題されることをきっかけに勉強し始め、「世界遺産検定」を受検し、2級に合格。漫画「鉄子の旅」(小学館)に旅程同行ゲストとして参加したことを機に鉄道も好きになり、全線制覇を目指し半分以上の路線に乗ったという(日刊現代「日刊ゲンダイ」22年8月17日付)。

 城巡り好きでも知られ、「古い城門についている“乳金物”をチェックすることにハマっています。お城によって形や大きさが違うんですよ。『これはBカップくらいだな、これは爆乳だな(笑)』と」(テレビ東京「テレ東プラス」22年5月8日)マニアックに楽しんでいる。一度ハマると、真っすぐ追求せずにはいられないのだろう。

「対決旅」では「死んでもいいからとにかくゴール!」という番組屈指の“名言”を残した村井。その負けず嫌いな性格は「鬼軍曹」と呼ぶにふさわしい。けれど、冒頭の番組でも台本はびっしり赤字が加えられていたように、生真面目なひたむきさと真っすぐさがあるから、決して憎まれることはないのだ。

(てれびのスキマ 戸部田誠)

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