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大谷と話したい選手たちが示す「球宴の価値」…意見交換や助言、研鑽の場としてメリット大

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月16日 17時13分

大谷と話したい選手たちが示す「球宴の価値」…意見交換や助言、研鑽の場としてメリット大

大谷は超人気者(C)ロイター/USA TODAY Sports

 選出されたものの出場を辞退する選手の姿が定着したのが、昨今の大リーグのオールスター戦である。

 1997年にインターリーグが始まったことで、観客にとって異なるリーグ間の対戦が日常的になり、オールスター戦の希少性は薄れた。

 そして観客からの注目度が減少することで、契約の中にオールスター戦関連のインセンティブ条項があるとしても、選手にとって何があっても出場しなければならない試合ではなくなっている。

 何より、フェンスに衝突したり、ベースで指を突いたりすれば、思わぬケガとなって後半戦に出場できなくなってしまうのだから、選手たちが理由を設けて出場を辞退するのも無理からぬところだ。

 しかし、例えば、他の選手に話を聞くことで打撃や投球の問題点を解消する手掛かりを見つけられるのは、日頃は対戦する球団に属する選手が、各リーグの名の下に集まるというオールスター戦の持つ華やかな雰囲気の効用でもある。

 研究に余念のない選手の場合、相手に優れた打者がいる試合では、打撃練習でその選手を注視することで打撃術の秘訣を探ろうとする。大リーグに昇格して3年目だったチェイス・アトリー(フィリーズ)がマリナーズとのインターリーグで、イチローの打撃練習の様子を凝視し、バットの返し方に注目していたことなどは典型的な例である。

 オールスター戦に10回出場したイチローは、他球団の選手が打撃などについて質問すると快く答えていた。2002年にカーブの打ち方を尋ねたマニー・ラミレス(レッドソックス)に助言したところ、オールスター戦後にラミレスの打撃が向上して首位打者になっているし、アレックス・ロドリゲス(ヤンキース)に試合前の調整方法を聞かれ、一緒に体を動かしたのは06年のオールスター戦だった。

 いずれも、球史に名を刻む打者だけに、その研究熱心さが際立っていた。

 今回のオールスター戦では、エリー・デラクルーズ(レッズ)やクリスチャン・イエリッチ(ブルワーズ)が、大谷翔平(ドジャース)と話すことを楽しみにしていると発言している。

 それぞれの打撃論を交わしたり、問題点の克服のために意見を求めたりするのであれば、オールスター戦の持つ価値は依然として大きいのである。

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