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CM界に異変…男性は旧ジャニーズが激減し中堅俳優陣が頭角 賀来賢人は15社で「CMの顔」に

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月18日 9時26分

CM界に異変…男性は旧ジャニーズが激減し中堅俳優陣が頭角 賀来賢人は15社で「CMの顔」に

賀来賢人(C)日刊ゲンダイ

【芸能界クロスロード】

 2024年上半期のCM起用社数ランキングは川口春奈が21社で1位。圧倒的な存在感を見せた。

「親世代からは可愛い娘。会社なら明るい同僚。年下からは頼りになるお姉さん。幅広い層の人から親しまれるイメージが定着した」(広告関係者)

 私生活で格闘家との恋愛、破局が報じられるなどしてもビクともしない。川口に続く女性2位は14社で芦田愛菜。大学生俳優として幅広い層から支持されており、順調にいけばCM女王の座も近い。さらに、橋本環奈、今田美桜、広瀬すずと若手人気女優が上位を独占した。これまで上位の常連だった長澤まさみ、綾瀬はるかは共に9社と川口の半分以下。CM界も世代交代の波が来ている。

 男性は上位の常連だった旧ジャニーズのタレントは性加害問題でクライアントが次々に撤退。木村拓哉をはじめ所属タレントのCMは激減した。問題が解決すれば、再びCM戦線に返り咲く可能性はあるが、不安材料もある。タレントの結婚や熱愛が相次いでいることだ。

「アイドル人気を支えているのは女性。恋愛は人気に影響する。CM起用中にスキャンダルが発覚すれば面倒。敬遠するほうが無難」(広告関係者)

 CMがないことが熱愛に拍車をかけているのかも。アイドルに代わってCM界で頭角を現してきたのが中堅俳優陣。

 甲高い声で「ケンタッキーにしなーい」と叫ぶCMでお馴染みの賀来賢人は15社と今やCM界の顔。賀来千香子を叔母に持ち、2016年に榮倉奈々と結婚。すでに2児の父親だが、好感度は高く親しみやすさとCMで見せるユーモアが魅力。

 共に8社で上位にランクインしたのが、大泉洋、小栗旬の2人。スキャンダルもなく好感度は高い。

斎藤工は「スキャンダルもなくクリーンなイメージで親しみやすい」

 既婚者俳優に交じってCM界でも異色な存在感を放つのが42歳・独身の斎藤工。ドラマで見る斎藤は一匹狼のアウトロー的な雰囲気が漂うが、9社のCMに出演している。

 斎藤は男性雑誌のモデルを経て俳優業に進み、ショートムービーなど地道に活動。オーディションで「海猿」に出演するなど、苦労を重ねてきた。2014年、「昼顔」で上戸彩と共演。イケメンで男の色気にあふれた斎藤に主婦層は魅了され、一躍、脚光を浴びた。

 ドラマのヒットもあって斎藤もブレークしたが、主役の座にこだわらず主演女優の相手役など脇役で活躍の場を広げた。ニヒルな役から普通のサラリーマンまでどんな役でもこなし、映画・ドラマに欠かせない名脇役になった。今年も1月期の“月9”「君が心をくれたから」では、あの世からの謎の案内人。4月期の木村拓哉主演の「Believe」では異色の弁護士で木村と絡むシーンはドラマの核になった。広告関係者の話。

「さまざまな顔を持ち、どんな役もこなすから出演作品も多彩で見る人の幅も広い。CMもビールから薬まで幅広く起用されている。スキャンダルもなくクリーンなイメージで親しみやすいことも、安心して起用できるポイント」

 豊川悦司もCM界に進出してきた。斎藤以上にワイルドなイメージは強いが、ビールやソフトウエアのCMでこわもてから一転、ニヤッと笑うCMは「こんな顔で笑うんだ」と意外性もあって受けている。

 ベテラン俳優の國村隼も中条あやみとの共演で軽妙な味を出している。CM界が変わってきた。

(二田一比古/ジャーナリスト)

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