1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. スポーツ総合

「メッシやロナウド、エムバペみたいなスペシャルな突破力を持てる選手を育てたい」【松井大輔が激白】#19

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月18日 9時26分

「メッシやロナウド、エムバペみたいなスペシャルな突破力を持てる選手を育てたい」【松井大輔が激白】#19

浦和ユースで指導する松井氏(撮影)元川悦子

【流浪のファンタジスタ 松井大輔が激白】#19

 2月の引退後、2つのJクラブでコーチ業をスタートさせた。古巣・横浜FCのスクールと浦和のユースだ。前者は小学生対象で週に1回、後者は不定期だが、どちらも「ドリブラー育成」に主眼を置いている。

「メッシ(インテル・マイアミ)やロナウド(アル・ナスル)、エムバペ(来季からレアル・マドリード)をつくることができたら、日本のレベルも間違いなく上がる。僕はそのくらいスペシャルな突破力を持てる選手を育てたいんです」

 そう意気込む松井は目下、解説業やイベント出演などのかたわら、横浜FCと浦和で育成年代の指導に力を入れている。

 横浜FCの方は4月に開校した「対人強化コース」。小学1、2年、同3~6年の各20人を相手に高度なドリブルスキルを披露しつつ、ポイントを教えている。

「自分がプロ23年間やってきた経験を踏まえて、小学生のうちに身につけておいた方がいいことを抽出し、ボールの触り方や置き方、間合いの取り方、抜くタイミングなどを突き詰めています。指導を始めるに当たって、メッシやロナウドはもちろん、自分が若い頃に憧れたフィーゴや日本代表の三笘薫(ブライトン)、伊東純也(スタッド・ランス)といった選手のドリブル動画を徹底分析しましたね。たとえば、フィーゴだったら切り返しと反発力がずぬけている。地面を押して一気に加速して抜き去るスタイル。今の子供はフィーゴを知らないと思いますけど、ポルトガル代表とかレアル、バルサで活躍した選手だと説明して、『地面を押す力が大事なんだ』と伝え、実践してもらっています」

 天才肌の男が、論理的なアプローチを試みていることに意外な印象を抱く人もいるだろうが、本人は「指導者になった今は感覚だけではダメ。子供たちに分かりやすく伝わるように言語化し、噛み砕いて説明することが大事」と話す。さらに、「僕が京都で過ごした小学校時代は、幼馴染みの山ちゃん(山崎雅人=大分U18監督)たちと一緒に公園サッカーに明け暮れて『キャプテン翼』の岬(太郎)君の技を真似してましたけど、今はそういう環境じゃない。もちろん感覚的なものは大事にしつつ、やっておいた方がいいことは、きちんと教わって体得すべきだと思うんです。教える側に回ったからこそ、少しでも子供たちを大きく伸ばしたい。三笘とか伊東純也みたいに足が速くなくても、細かい動きやステップで解決できることもある。早めに良い癖をつけるように仕向けていきたいです」と目を輝かせながら語った。

 スクールに2人の息子は、残念ながら参加していない。「自分の子供は教えられないですね。余計な力が入っちゃいそうで」と苦笑いである。ともあれ近い将来、彼に教わったエリートが横浜FCで頭角を現せば面白い。心待ちにしたい。

(元川悦子/サッカージャーナリスト)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください