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元阪神・横田慎太郎さん一周忌…姉・真子さん告白「家族全員で泣きじゃくりました」

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月19日 16時28分

 横田さんが亡くなった1週間後の2023年7月25日、甲子園球場での対巨人戦で追悼試合が行われた。

「観戦していて、少し複雑な気持ちにもなりました。こういう(息子が野球をする)姿をまだ見たかったなと。慎太郎に……もっと野球をさせてあげたかったです」

 まなみさんは涙で言葉を詰まらせた。この試合、大山悠輔内野手(29)の逆転2ランホームランで阪神は勝利した。大山選手はベンチに下がる前にヘルメットを天に掲げたが、裏でこんなエピソードがあったという。

「あとで聞いたのですが、試合中、ずっとピッチャーの頭の上で白い蝶々がぐるぐる回っていたそうです。ベンチでは『蝶々が舞っているぞ!慎太郎が来てるぞ!』と大騒ぎになっていたそうです」

 阪神が日本一を決めたあの日も、会場では横田さんの登場曲「栄光の架け橋」が大合唱され、「横田慎太郎」のタオルが揺れていた。

わずか3年の現役生活

 ──改めて、慎太郎さんについてお聞かせください。

「普段は朝夕、手を合わせて慎太郎と向き合っています。姉の真子は慎太郎がいなくなってから優しくなりました(笑)。月に一度は理由をつけて鹿児島に顔を出しに帰ってきてくれます。真子が大きな声で慎太郎に話しかけるんで、本人は『挨拶が荒いなぁ』と思っているかもしれません(笑)」

 生前、横田さんにインタビューした際、筆者が真子さんの話題を持ち出すと、「あぁ、あいつの話はやめましょう!」と破顔させ、普段と違う様子を見せてくれたのが印象的だった。いつも姿勢を崩さない横田さんが少しだけ見せた顔から、家族仲のよさをうかがい知ることができた。
 
 わずか3年の現役生活。それも半分以上は二軍生活を送り、治療期間を過ごしていた横田さん。それにもかかわらず、多くの人の記憶に残るのは彼の誠実さと努力あってのこと。家族やチームメイトだけでなく、多くの人が横田さんの生き様に勇気づけられている。
 
(取材・文=よしだゆみ/ライター)

  ◇  ◇  ◇

 横田慎太郎さんの生前インタビュー、●関連記事【もっと読む】横田慎太郎さんインタビュー 脳腫瘍で引退…難病を2度克服した「乗り越え方」で、語っていたこととは――。

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