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さらにケチケチ流邁進! スクープ‼ 次世代スズキアルトは車重580kg、リッター40kmに迫る?(小沢コージ)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月22日 9時26分

さらにケチケチ流邁進! スクープ‼ 次世代スズキアルトは車重580kg、リッター40kmに迫る?(小沢コージ)

「エネルギー極小化に向けた技術戦略2024」の様子(写真)小沢コージ

【小沢コージ クルマは乗らなきゃ語れない】

 先日都内でお披露目されたスズキの「エネルギー極小化に向けた技術戦略2024」。脱CO2に向けた今後10年の生き残り技術を示すもので、てっきり新バッテリーEVでも発表するのか? と思ってたら、実態はほぼその真逆だった。

■次々世代軽EVや小型EVに大容量バッテリーは使わない

 正確にはスズキ内製のBEV用eアクスル展示はあって、これで次々世代軽EVや小型EVを作る予定。しかし全般的には彼らのいう「小・少・軽・短・美」な技術思想が核。1つは前述eアクスルに代表される小型軽量電動化技術で、テーマは「バッテリーリーンなBEV/HEV」。つまり大容量バッテリーは使わない。具体的な数値は未発表だが、少なくともテスラや欧米プレミアムがやってるバッテリーだけで数100kgと重い100kWh~150kWhの電池は使わないはずだ。ここからして、スズキならではのミニマルなケチケチ思想が見え隠れする。

 残り4つもそうだ。ボディ骨格には今まで以上に軽い「新世代ハーテクト」が登場し、ハイブリッド技術も現在欧州で使っている48Vマイルドハイブリッドを進化させた「次世代ハイブリッド スーパーエネチャージ」を使う。ハイブリッドでさえ、トヨタが使っているようなストロングハイブリッドを中心にしないようなのだ。

■すべてのパーツをリサイクル前提で設計

 その他、最近流行りのSDV(ソフトウェアディファインドビークル)技術としては、独自のSDVライトなる新電子プラットフォームを開発。これもソフトウェア更新には有線と無線をミックスし、欧米プレミアムが好む全域OTA(オーバージエア)のようなお金のかかるシステムは使わない。そのほかすべてのパーツをリサイクル前提で設計し、バッテリーにしてもスズキ流のリン酸鉄リチウムイオンを使ったものになる。

 今の「大容量バッテリー」「大出力モーター」「大容量通信」が当たり前で、価格が平気で1000万円を超えるような電脳高価格カーは作らないのだ。

 その象徴が、エンジニアとの会話から見えてきた次世代アルト。年配なら知ってる「アルト47万円」のコピーで知られる1970年代生まれの軽セダンだが、なんとこれらの技術を組み合わせた次世代型は、車重で現行より100kg軽い最軽量580kg! を達成し、48V新マイルドハイブリッドでリッター30km代を目指すとか。個人的にはリッター40kmも視野に入れて欲しいくらいだ。

■浜松削ぎ落とし精神はまだまだ健在

 現行アルトAがノーハイブリッドで車重680kg、マイルドなアルトハイブリッドXでリッター27.7kmを実現しているが、そこからさらに小型軽量に追い込むのだ。乾いた雑巾をさらに絞り込むように。

 それが軽量カーボンや樹脂パーツを多用したものになるのかは読めないが、高価な素材もやっぱり使えないはず。

 とにかく、今後厳しくなる脱炭素要求を、同社らしい「小・少・軽・短・美」技術でクリアすると宣言したスズキ。その浜松削ぎ落とし精神はまだまだ健在なのだ!

(小沢コージ/自動車ジャーナリスト)

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