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「第2の堀井学」は誰だ?捜査はヨコタテどちらに伸びる?裏金香典疑惑に自民議員は戦々恐々

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月22日 16時2分

「第2の堀井学」は誰だ?捜査はヨコタテどちらに伸びる?裏金香典疑惑に自民議員は戦々恐々

堀井学衆院議員の地元事務所を家宅捜索(C)共同通信社

「裏金事件の第2幕」──。そんな批判が野党から噴出している。自民党に所属していた堀井学衆院議員(比例北海道ブロック)が、秘書らを通じて有権者に香典を配った公職選挙法違反の疑いで東京地検特捜部の捜査を受けている問題だ。香典の原資が裏金だった可能性が浮上し、自民党内は「第2の堀井は誰だ」と戦々恐々だという。

  ◇  ◇  ◇

 公選法は政治家本人が葬儀に参列して渡す場合を除き、選挙区内で香典を渡すことを「違法な寄付」として禁止している。堀井氏は選挙区内の支援者らが亡くなった際、秘書や家族を通じて、香典1万~数万円を渡していた疑い。総額は数十万円に上るとみられている。

 特捜部は18日、堀井氏の国会議員会館の事務所と議員宿舎、北海道登別市の地元事務所、自宅の4カ所を一斉捜索。自民党派閥の裏金事件の捜査過程で香典提供を把握し、裏金を香典に使ったとみて悪質性の高さから強制捜査に踏み切った。堀井氏への任意聴取も実施したという。

 堀井氏の裏金総額は2196万円。裏金議員の中でもトップクラスの“蓄財”だが、約100人に上る裏金議員のうち、起訴された現職議員は不記載額が計約5100万~3500万円と特に高額だった大野泰正参院議院、谷川弥一前衆院議員、池田佳隆衆院議員の3人だけ。問題は、堀井氏の裏金香典疑惑が他の裏金議員にも波及する可能性があることだ。

 裏金事件での起訴を免れた議員は収支報告書の訂正でお茶を濁し、肝心の使途については「不明」でノラリクラリ。安倍派幹部の萩生田前政調会長は国会で「不明のオンパレード」とツッコまれたものだ。使途不明の裏金が実は香典やその他の違法な寄付に化けた可能性は否めない。元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士がこう言う。

カネの使途は「宝の山」

「特捜部は裏金事件の捜査を通じて、かつてないぐらい国会議員の資金移動の実態を把握していると考えられます。一般的に国会議員の口座を“開ける”銀行捜査のハードルは高いですが、裏を返せば『宝の山』。堀井氏と同様のケースが他の裏金議員に見つかったとしても不思議ではありません。今回の疑惑は裏金が原資とされるだけに悪質ではありますが、罰金刑が関の山です。そう考えると、香典問題を入り口にして堀井氏のより重大な犯罪を明らかにすることが本丸とも考えられます。特捜部の捜査が『ヨコ』、すなわち他の議員に伸びるか、もしくは『タテ』、つまり堀井氏の別件に伸びるか、両方の可能性が考えられます」

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