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怪獣造形のレジェンドが初監督「カミノフデ」に充満する特撮愛 この夏はインディーズ特撮映画が熱い!

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月23日 9時26分

怪獣造形のレジェンドが初監督「カミノフデ」に充満する特撮愛 この夏はインディーズ特撮映画が熱い!

(提供写真)

 怪獣造形の世界では、レジェンドと呼ばれる村瀬継蔵が原作と初の総監督を務めた特撮映画、「カミノフデ~怪獣たちのいる島~」が7月26日に公開される。村瀬は「大怪獣バラン」(1958年)や「モスラ」(61年)、「マタンゴ」(63年)などの造形助手を経て、大映のガメラシリーズ第1作「大怪獣ガメラ」(65年)で、ガメラの着ぐるみの造形を担当。その後も70年代にはTV「超人バロム.1」「人造人間キカイダー」「ウルトラマンA」などで造形を手掛け、91年の「ゴジラVSキングギドラ」にも造形で関わった。

 村瀬は海外からもその手腕を買われ、「北京原人の逆襲」(77年)では巨大な北京原人の造形を担当したが、このとき映画を製作した香港のショウブラザーズのプロデューサーに依頼され、70年代に書きためたプロットを基に作られたのが「カミノフデ」だ。

 物語は亡くなった怪獣造形家の孫娘が、謎の男から描いたものを何でも実体化できる「神の筆」を託され、異世界へと迷い込み、世界を破壊しようとするヤマタノオロチに立ち向かっていくというもの。ファンタジーの体裁をとりながら、15人がかりで操演する火を吐くヤマタノオロチ、その怪獣に壊されるビルや戦車のミニチュアなど、まさに特撮怪獣映画の魅力が詰まった作品になっている。

 また「ゴジラVSビオランテ」(89年)から“平成”と“ミレニアム”のゴジラシリーズでデザインを手掛けた西川伸司がヤマタノオロチのデザインを担当し、佐野史郎や釈由美子、斎藤工、映画監督の樋口真嗣が俳優として出演するなど、特撮映画ファンの心をくすぐるスタッフ、キャスト陣が集結。全編に特撮愛が感じられる作品になっている。

■ゴジラ映画の公開から70年

 今年は「ゴジラ-1.0」(2023年)のVFXを担当した山崎貴をはじめとする白組の調布チームが、米アカデミー賞の視覚効果賞を受賞して話題を集めたが、ハリウッドから見れば低予算といわれたこのゴジラ映画も、日本の土壌からすれば大作。一方で特撮映画はインディーズ作品として、再び脚光を浴びている。現在公開中の井上森人監督による「温泉シャーク」は、架空の温泉地を舞台に高温にも耐える体質を持ったサメが温泉で人々を襲う日本初のサメ映画。製作資金をクラウドファンディングで募って完成にこぎつけた作品で、サメの造形はもちろん、ミニチュアや爆破シーンも満載の特撮エンターテインメント作品だ。

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