回復期リハビリテーション病棟を利用するなら…1つだけ注意点あり【親を要介護にさせたくない】
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月23日 9時26分
雰囲気や体制を確かめる(C)日刊ゲンダイ
【親を要介護にさせたくない】#8
前回ご紹介した回復期リハビリテーション病棟は、急性期を脱した脳血管疾患や骨折などの患者が、在宅復帰を目指し集中的なリハビリを行う施設のこと。一般の病棟と違い、医師、看護師、栄養士、理学療法士、作業療法士らがチームを組んで機能訓練を行い、ADL(日常生活動作)の回復と自立した生活を目標に、日々のプログラムが組まれる。
こんなに頼りになるところはないのだが、一つだけ注意点がある。それは、どのような雰囲気なのか必ず複数を候補に入れ、自身でどのような体制なのか確かめることだ。
筆者が母親をこの病棟に入れる際、近隣に4つの候補があった。いずれも比較的大きな病院だったが、電話で問い合わせをするとスムーズにソーシャルワーカーにつながらないところがあった。入院すれば綿密な連絡を取ることになるので、最初からこれではちょっと不安が残った。実際、その病院は質問に対する返事も遅く、早い段階で候補から外れた。
病棟への申し込みは急性期病院から先方に送ってもらうことができるが、全て任せるだけでなく見学や相談に行くことをお勧めする。病棟の雰囲気を確かめるためだ。
もちろんコロナ禍が明けたとはいえ、いまだに検温やマスク着用、時間の指定など細かな指示はあるだろう。しかし、病院全体の雰囲気や外来患者の年齢層や、すれ違う病院スタッフの様子などから、何となく特徴が見えるはず。
中には建物や受付は立派なのに療養型病棟のような静けさを感じるところがあり、これでは明るくリハビリできないと候補から外した。
そして最終的に選んだのは、リハビリ室が広く明るく、若いスタッフと患者が笑顔でキビキビ働いているところだった。これはかなり重要なことで、高齢者は若者の多い環境が好きな傾向が強く、周囲が中高年だらけのスタッフの時と明らかに顔色が違っていた。それほど、若者に接してもらうことで得られるパワーは大きいのだ。
ちょっと不謹慎かもしれないが、男性はとくに若い女性が担当になると張り切る。その逆もまたしかり。回復期リハビリテーション病棟に限らず、あらゆる介護関連施設に共通することで、筆者自身も目の当たりにしたし、複数の介護経験者から耳にしている。
なお、入院が認められると担当スタッフとの面談が行われるのが通例だ。その時、事務員やソーシャルワーカーのみで対応されるのか、担当予定の医師や看護師も同席してくれるのかも、選ぶ際の重要なポイントになるだろう。
(西内義雄/医療・保健ジャーナリスト)
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