「インスリンボール」ができたときの注意点…重度の糖尿病患者が知っておくべきこと
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月25日 9時26分
「高齢者の中には普段から周囲の意見に耳を傾けない人も少なくありません。インスリンボールの説明をして別の場所に注射するようお願いしても納得していただくのが難しいケースもあります」
インスリンボールはインスリン治療歴10年以上の人にできやすい。インスリンボールから正常皮膚にインスリン注射を打つ場所を変更した場合、34%程度インスリン量が減ったとの報告もある。この場合、インスリンボールは退縮するが、完全に消失することは難しいという。
■GCMとの併用が必要
むろん、インスリンボールができないよう、普段から注意して注射する場所を変えることが必要だが、できてしまったうえ、患者がなかなか打つ場所を変更しないケースはどうすればいいのか? ひとつの解決策がCGMの装着だという。
「CGMとは、持続グルコース測定器の略で、血糖値のトレンドを可視化するのに役立ちます。以前は患者が指先などに針を刺して血液をセンサーに吸い取らせて血糖値を測る自己血糖測定を行うことで血糖値のトレンドを知っていましたが、最近は二の腕などに専用のセンサーを装着して血糖値に近い動きをする間質液中のグルコース濃度を24時間測定できるCGMの登場により、簡単に血糖値トレンドを知ることができます。これを使えば、インスリンボールができた場所に打った場合と、そうでないところに打った場合とで、どれほど血糖コントロールが異なるかを目で確認することができます。そうなれば、自分自身でインスリンボールを避けるようになりますし、より良い血糖コントロールができるようになります」
最近のCGMは5分ごとに自動的にモニタリングして専用アプリをインストールした先に送信されるため、本人だけでなく家族が確認することもできる。また設定したグルコース濃度の範囲外になったときには通知したり、低血糖になる可能性を予測してアラームが鳴る機能を持つものもある。
一定の基準をクリアした糖尿病患者は、公的保険での利用も可能。興味がある人はかかりつけ医に相談してはどうだろう。
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