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「ブラックペアン」天城幸彦vs「ドクターX」大門未知子…どっちが手術がうまい?

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月28日 9時26分

「ブラックペアン」天城幸彦vs「ドクターX」大門未知子…どっちが手術がうまい?

二宮和也(C)日刊ゲンダイ

「ディアブル(悪魔)」のメスと「失敗しない私」のメスと、外科医としての腕はどっちが上なのか。TBS系ドラマ「ブラックペアン2」の心臓外科医・天城雪彦(二宮和也)は、世界で自分にしかできないと豪語するダイレクトアナストモーシス(直接吻合法)手術で狭心症や心筋梗塞の重病患者を救ってきた。

 心臓に酸素やエネルギーを送る冠状動脈が細くなったり詰まったりすると、疾患部分を迂回するバイパスを作るのが一般的な手術だが、天城は詰まっている箇所を切り取って、別のところから持ってきた血管でつなぐ。ただ、血管は2~4ミリと非常に細く(つまようじくらい)、縫合する糸は髪の毛より細く切れやすい。これを顕微鏡や拡大鏡で見ながら、それも心臓を動かしながらごく短時間で行わなければならない。天城はこの超難手術で成功率100%なのだが、患者がある“賭け”に勝たないと執刀を引き受けず、自分でも「僕は(運を弄ぶ)悪魔だよ」とうそぶく。

「心臓でダイレクトアナストモーシスという手術は、実際にこれまで何例かありますが、結果ははかばかしくなく、やってみようという医者は今はまずいないでしょう。ドラマの天城センセイはこれを常に完璧にこなすのですから、たしかに世界トップの心臓外科医ということになります」(医療ジャーナリスト)

「ありえねえ」あの場面

 一方、「ドクターX」(テレビ朝日系)の外科医・大門未知子(米倉涼子)も、「わたし失敗しないので」を決めぜりふに、成功が難しい手術を次々とこなす。

 胃、脾臓、膵臓、肝臓、大腸、小腸などを同時に取り出して処置する多臓器体外摘出腫瘍切除なんていう、世界に数例しかない大手術も手掛けた。医学界のスター医師の手術ミスを難なくリカバリーするなど、こちらも世界レベルである。

「大門センセイは心臓、脳、消化器、脚の切断など、あらゆる臓器の手術ができますが、現実にはそんな万能のお医者さんはいません。天城センセイは心臓が専門ですが、得意なのは診断より血管の切り取りと吻合で、医者というよりものすごく手先が器用な職人です。まあ、どちらが外科医として上かといったら、手術の知識と場数では大門センセイ、手技では天城センセイということになるでしょうかね」(前出の医療ジャーナリスト)

 ところで、どちらのドラマにも外科医が見て「ありえねえ」という場面がある。

 未熟な執刀医が誤って動脈を傷つけ、顔に血しぶきドバーッ、手術室はパニックという大出血シーンだ。

 ドラマでは見せ場だが、実際は飛び散るような出血は出血箇所がわかりやすく、すぐ止血できるのだそうだ。じわじわとどこからか染み出てくるような出血が厄介という。

 それにしても、二宮の天城がどうしても悪魔の悪徳医師に見えない。ワルぶろうとしても、童顔で凄みがないから、ちょっとうぬぼれ屋の人のいい兄ちゃんになってしまうのだ。そもそも、手術後にいつも患者から涙で感謝されてニッコリなんて悪魔、聞いたことないよな。

(コラムニスト・海原かみな)

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