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阿部詩まさかの敗因とは? 響き渡った慟哭…組み際の一瞬の隙、五輪連覇ならず2回戦敗退

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月29日 11時43分

阿部詩まさかの敗因とは? 響き渡った慟哭…組み際の一瞬の隙、五輪連覇ならず2回戦敗退

号泣する阿部詩(C)JMPA

 日本のお家芸に大波乱である。

 パリ五輪柔道女子52キロ級で連覇を狙った阿部詩(24)が2回戦で世界ランキング1位のディヨラ・ケルディヨロワ(26=ウズベキスタン)に谷落としで一本負け。男子66キロ級の兄・一二三との兄妹同日連覇達成はならず、早々と姿を消した。

 畳から降りると、大号泣。セコンドに付いた平野秀幸コーチ(44)の胸にしがみつき、2分以上も泣き叫ぶ声が会場に響き渡った。余りの悲劇にスタンドから「ウタ、ウタ」のコールと拍手が起こる中、平野コーチに肩を抱かれながら控室に引き上げた。

 過呼吸で満足に言葉を発せられなかった詩。悪夢の敗戦から4時間後に報道陣の前に姿を現し、「普段の試合とは違った緊張感や、絶対に勝ちにいかないといけないっていうプレッシャーに負けてしまった」と話した。

 前回の東京五輪で圧倒的な強さで金メダルを獲得したが、その後は相次ぐ故障に見舞われた。東京五輪後の2021年秋に両肩の関節唇修復手術。復帰後は22、23年の世界選手権を連覇したものの、今度は腰痛に悩まされ、昨年10月の国際大会を欠場。ノーシードで迎えた今大会は、相手がメダル候補とはいえ、まさかの一本負けだ。絶対的な優勝候補に位置付けられた最強女王に一体、何があったのか。

 長らく柔道を取材するスポーツライターの木村秀和氏が「1、2回戦を見た限り、コンディショニングに不安を抱えているようには見えませんでした」とこう続ける。

「今回はケルディヨロワの作戦勝ちと言えるでしょう。相手は過去、詩に対し2戦2敗。まともに組み合ったら、キレのある技が豊富な詩に対して勝ち目はない。ケルディヨロワが勝機を見出すには、しっかり組まずに、組み際を狙って技を繰り出すしかない。組み際に一気に間合いを詰め、右大内刈りで迎え撃った詩を谷落おとしで沈めたのは研究の成果ではないか。詩は先に内股で技ありを奪って優位に立ち、相手が指導を2回食らっていたことから、一瞬の隙を突かれたのも敗因でしょう」

 増地監督は「海外の選手は詩をどうにかして倒そうと研究してきていた」と振り返った。絶対女王は相手の術中にまんまとハマってしまったか。

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