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恋人のグラドルが会場で応援 圧巻連続金の阿部一二三が見据える柔道史上初「五輪4連覇」シナリオ

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月29日 11時23分

恋人のグラドルが会場で応援 圧巻連続金の阿部一二三が見据える柔道史上初「五輪4連覇」シナリオ

阿部一二三(C)ロイター

 柔道男子66キロ級の阿部一二三(26)が日本時間29日、決勝でウィリアン・リマ(24=ブラジル)を合わせ技一本で破り、21年東京大会に続く連覇を達成した。日本柔道通算50個目の金メダル。五輪連覇は21年大会の大野将平(73級)以来、男女合わせて史上8人目の快挙だ。

 開始1分48秒に隅落としで技ありを奪うと、2分36秒には袖釣り込み腰で再び技あり。合わせ技一本でリマを畳に沈め、連覇達成を誇示するように両手の人差し指を突き立てた。

 初戦から得意の袖釣り込み腰と、東京大会以降に磨きをかけた足技のコンビネーションが冴えた。ゴールデンタイムに技ありで勝利した準決勝を除いて、一本勝ち。ライバルを寄せ付けない圧倒的な強さを見せた。

 その一二三はこの日、天国と地獄を味わった。初戦直前に妹の詩(24)がまさかの二回戦敗退。練習場のモニターで悲しみに打ちひしがれ、泣き叫ぶ妹の姿を目にし、動揺が走った。

「妹が負けてしまって、すごく苦しい1日になりましたけど、妹の分まで兄が頑張らないといけないと思った。兄としてやるしかないところで、気持ちを抑えました」(一二三)

 表彰式で金メダルを授与されると、感慨深げにこう言った。

「東京のときより重みが詰まっています。練習の成果が出た。五輪の舞台で自分のやってきたことを出せた。もっと自信になった。もっと柔道が強くなれるように頑張りたい。絶対に無駄な努力はない。努力は裏切らないと僕は思っています」

 座右の銘は「努力は天才を超える」。21年東京五輪では代表の座をかけて同階級のライバル・丸山誠志郎とワンマッチに臨んだ。18年のグランドスラムから3連敗を喫していた宿命のライバルを24分間の激闘の末に破り、五輪本番で金メダルを獲得した。柔道界からは、「丸山に勝利したあたりから、柔道家として一回りも二回りも成長した」との声が聞かれる。

 そんな一二三に周囲は「パリは勝って当たり前」と期待を寄せた。2連覇への重圧を背負いつつも、大会直前には連覇達成に自信をのぞかせる出来事があった。

「階級を上げちゃうと、4連覇にならないんじゃないですか?」

 練習を公開した6月下旬、一二三は記者会見でパリ五輪後に73キロ級に上げる可能性について、「いいですよね。やってみたいですよね」と笑顔を見せ、「4連覇」という言葉を口にした。

 その上で、「まだ(28年の)ロス五輪は66キロでやるんじゃないですかね。73キロはもっと体をデカくしないと。73キロのジョージアやロシアの選手と練習をやると、同じ体重でも(日本の選手と比べて)体の強さが違う。階級を上げるなら、僕みたいな身長(167センチ)だと2年は絶対必要」と言葉を選びつつも、「頭の片隅には結構あります」と含みを持たせた。

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